研究課題/領域番号 |
07670880
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 鹿児島大学 |
研究代表者 |
川上 清 鹿児島大学, 医学部・附属病院, 講師 (50152921)
|
研究分担者 |
吉永 光裕 鹿児島大学, 医学部, 講師 (00221672)
藤吉 利信 鹿児島大学, 医学部, 助教授 (50173480)
北原 琢磨 鹿児島大学, 医学部, 助手 (90253880)
|
キーワード | HTLV-I / 母子感染 / 短期母乳 / 抗腫瘍免疫 |
研究概要 |
私どものこれまで行ってきた成人T細胞白血病ウイルス(HTLV-I)の母児感染に関する研究は10年を経過した。平成8年4月までに追跡児は1047名となり、以下の結果を得ている。 1)母児間のHTLV-Iの垂直感染率は人工乳哺育児で5.1%、母乳哺育児で7.3%であった。さらに母親からのHTLV-I移行抗体が存在すると考えられる6か月までの短期の母乳哺育児は3.6%であるのに比べ、7か月以降も母乳を哺育している長期群が30.8%と感染率は高く、2群間で有意差がみられた。 2)HTLV-Iウイルス感染に関する免疫学的指標の一つとして可溶性インターロイキン2レセプター(sIL-2R)の検討を行った。HTLV-Iキャリア母親から出生したキャリア児はsIL-2Rの値が一般コントロール児、キャリア化しなかった児より高かった。しかし例数が少なく、有意差はこれまでのところみられず、今後症例の蓄積も必要と思われた。 3)児のキャリア化の要因として、HLAで特異的なタイプがあるか否かを今後検討する予定である。
|