研究課題/領域番号 |
07670893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小池 一行 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00245193)
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研究分担者 |
小林 俊樹 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30215347)
許 俊鋭 埼玉医科大学, 医学部, 助教授 (30153232)
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キーワード | 先天性心疾患 / 心房中隔欠損 / 治療的カテーテル法 / 経カテーテル閉鎖術 / 心腔内超音波断層法 |
研究概要 |
1.経カテーテル中隔穿刺縫合法の動物実験:前年度までにシミュレーション実験装置で使用、改良された心房中隔穿刺縫合器(puncture/suture needle)、経カテーテル結紮器(tying/cutting device)を、本年度はブタによる動物実験で使用し、操作性を確かめた。その結果は1996年11月の米国、New OrleansにおけるAmerican Heart Association学術集会で口演発表され、高い評価を得た。発表の骨子は、(1)幼若ブタで気管内挿管麻酔下に両側鼠径から経皮的にlong sheathを右房まで挿入、左鼠径からは心腔内超音波(ICUS)を右心房まで挿入し、胸骨正中小切開で挿入した経食道心エコー(TEE)探触子による心外膜心エコー(ECE)と併用して、心内操作中のモニター・ガイドとした。(2)右鼠経から、まず卵円孔を介して左心房にguidewireを挿入、径10 12mmの拡張用バルーンカテーテルを進めて拡張させ、心房中隔欠損(ASD)を作成した。次いで、先端がsnare状になった縫合糸を装着したpuncture/suture needleをlong sheathの中に進め、ASDの辺緑の心房中隔を穿刺、縫合糸のsnare状の先端を、左心房内に送出すことに成功した。 2.心腔内超音波(ICUS)による術中モニター:ICUSによる術中モニター・ガイド時の、中隔穿刺針の先端の位置の確認には、穿刺針による心房中隔のtent formationがよい指標になった。ICUSで、左房内に送出した縫合糸先端のsnareが確認された。 3.今後の展開:左房内に留置した縫合糸の先端のsnareを、反対側の中隔を穿刺したpuncture/suture needleから送出したforcepsで捕捉し、右房側に引き戻せば、ASDに縫合糸のloopがかけられるはずである。さらに器具を改良することで、次年度はASDを縫合・結紮するところまで進む予定である。
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