研究課題/領域番号 |
07670893
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
小池 一行 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (00245193)
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研究分担者 |
小林 俊樹 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (30215347)
許 俊鋭 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30153232)
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キーワード | 先天性心疾患 / 心房中隔欠損 / 治療的カテーテル法 / 経カテーテル閉鎖術 / 心腔内超音波断層法 / 三次元再構築法 |
研究概要 |
1.経カテーテル中隔穿刺縫合法の開発:前年度開発した心房中隔穿刺縫合器に加え、心房中隔に結紮糸を通す新たな方法として、穿刺針の先端にT型のanchor付き結紮糸を装着したpuncture/auture anchor deviceを開発した。この方法では中隔を穿刺すると同時に、先端からanchorを送出し結紮糸を留置できる。ASDを挟んで2カ所に結紮糸をanchorし、両者をtying/cutting deviceで結紮することで、ブタの5mm程度のASDは直接縫合できることが確認された。この結果は、1997年5月のThe2nd World Congress ofPediatrc Cardiology and Cardiac Surgery(WCPCCS)で口演発表された。大きなASDには、puncture/suture anchor deviceで中隔に留置した結紮糸にNitinol wire frame付きのパッチを縫着させるパッチ閉鎖法を開発した。この際、大きなASDでは、中隔穿刺を容易にするため中隔を保持するretrcting deviceも開発した。 2.心腔内超音波による術中モニター:Aloka社製ICUSで得られたASD画像をTomtec社製Echoscanを使用して3DR化することでASDの形態が短時間で自動的に作成でき、心カテ室での術前評価には実用の域に達した。この方法を用いて、心周期中の心房中隔欠損孔面積変化を詳細に検討でき、最大値が収縮中期に最小値が拡張末期にあることが確かめられたが、この結果はやはりThe2nd WCPCCSで口演発表された。ただし本法でも心腔内手術操作中のモニタリングには、実時間性が得られず不十分であった。 3.今後の展開:本法の基本概念はでき上がった。今後は実用化に向けて、開発した様々の心腔内手術用具の製品化のための細部の改良と操作性の向上、心エコーモニタリングシステムの実時間性の向上、慢性動物実験による長期効果判定に主眼をおいた研究を進めたい。
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