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1995 年度 実績報告書

非線形ダイナミクスを用いた心臓の非周期的なリズムの解析

研究課題

研究課題/領域番号 07670894
研究種目

一般研究(C)

研究機関杏林大学

研究代表者

赤木 美智男  杏林大学, 医学部, 講師 (40167812)

研究分担者 合原 一幸  東京大学, 工学部, 助教授 (40167218)
阿波 彰一  杏林大学, 医学部, 教授 (00010182)
キーワード心拍のゆらぎ / 非線形ダイナミクス / 心房細動 / Torsades des pointes / 正常成人 / イヌ / カオス
研究概要

1.正常成人の安静時心拍数のゆらぎ
正常成人2名の安静時心電図を30〜60分記録し、R-R間隔の時系列を得た。この時系列を(1)return map (2)相関次元 (3)非線形予測法 (4)recurrence plotの各非線形解析法を用いて、カオスであるかどうかを検討した。
(1)では、低次元の決定論的ダイナミクスを示唆するような特定のパターンは得られなかった。(2)では、埋め込み次元の上昇に従って相関次元の計算値も増加し、一定値に飽和する傾向を認めなかった。しかし、(3)では、近未来については正確に(予測値と実測値の相関係数0.85程度)予測できるのに対して、長時間の後の予測については正確さが急激に低下するという、カオス特有の結果を示した。(4)でも、決定論的なダイナミクスを示唆するパターンを得た。
2.心房細動の患者の心室リズムについての検討
他に心疾患を有しない心房細動の疾患2名から、Iと同様にしてR-R間隔の時系列を得た。この時系列をIと同様の4種類の解析法で検討した。正常成人の洞調律での結果と異なり、(1)(2)(3)(4)のいずれの方法によっても、決定論的ダイナミクスを示唆する所見は得られず、心房細動時の心室リズムは白色雑音に近いと考えられた。
3.動物実験
犬を用いて、(1)aconitine投与によりtorsades des pointesを誘発すること(2)心室細動・除細動を繰り返すことにより心筋にダメ-ジを与え、心筋障害時の不規則なリズムを誘発すること、を試みたが、いずれも目的のリズムを得られるに至っていない。平成8年度にさらに実験を繰り返し、目的を達成したい。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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