研究課題/領域番号 |
07670923
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
古賀 泰敏 久留米大学, 医学部, 講師 (00225400)
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研究分担者 |
村上 泰由 久留米大学, 医学部, 助手 (50229960)
山下 康博 久留米大学, 医学部, 助手 (70258482)
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キーワード | ミトコンドリア脳筋症 / ミトコンドリアDNA / ミトコンドリアtRNA / 点変異 / Leitg脳症 / 心筋症 / 電子伝達系酵素 / 母系遺伝 |
研究概要 |
精力的なミトコンドリア病のミトコンドリアDNAスクリーニングにより、現在まどにtRNA^<Leu (UUR)>のA3243Gの点変異による心筋症を伴ったLeigh脳症の一家系(J Clin Invest投稿中)、世界で2家系目のtRNA^<Leu (UUR)>のC3303Tの点変異を持ちかつtRNA^<Lys>の初めての点変異A8348Gを合わせ持つ家族性心筋症の一家系を発見した(AmJ Hum Genet投稿中)。Leigh脳症の家系は、それまで報告された本点変異の主病型(MELAS)と全く異る病型を示していることから、ミトコンドリアDNA異常症のgenotype-phenotype correlationを考える上で貴重な家系と考えられた。Leigh脳症の家系は、家族内にMELAS (mitochondrial encephalopathy, lactic acidosis and stroke-like episodes)、NIDDM (non-insuline dependent diabetes mellites)、易疲労感、筋力低下、低身長を認め、同じ点変異による病型形成に多くの因子が関与することを示唆した。本症の家系検索より、ミトコンドリアDNA異常症は、その変異の部位、臓器分布、加齢の影響により様々な臨床スペクトルを持ち、電子伝達系酵素をコードするミトコンドリアDNA異常症の最重症型がLeigh diseaseとなることも報告した。一方、家族性心筋症の発症に、C3303Tの点変異がどのように関与しているのか、さらには同時に存在する全く新しいtRNA^<Lys>の点変異A8348Gが病型にどのように関わっているのか今後分子生物学的解析を計画中である。
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