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1996 年度 実績報告書

皮膚アレルギー炎症における肥満細胞の関与に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07670930
研究種目

基盤研究(C)

研究機関群馬大学

研究代表者

黒沢 元博  群馬大学, 医学部, 講師 (10170119)

研究分担者 宮地 良樹  群馬大学, 医学部, 教授 (30127146)
キーワードアレルギー / 肥満細胞 / トリプテ-ス / カイメ-ス / 全身性肥満細胞症 / メディエーター
研究概要

ヒト臍帯血より単核細胞を分離した後,stem cell factorとinterleukin-6共存下に液体培養した。この培養細胞を用いて,トルプテ-スとカイメ-スに対する二重免疫染色を行うと,培養100日以上を経過するとほぼ100%の細胞がトリプテ-ス陽性となり,肥満細胞であることが確認された。さらに培養を継続すると,トリプテ-スおよびカイメ-スに陽性の細胞が20%程出現した。こうして得られたヒト培養肥満細胞を各種刺激剤により刺激し,遊離するヒスタミンをHPLC法により測定した.まず,ヒトIgE抗体より刺激すると,抗IgE抗体の濃度,および抗IgE抗体との反応時間に依存して明らかなヒスタミン遊離が認められた.ついで,カルシウムイオノフォアA23187により刺激すると,同様にイオノフォアの濃度,および反応時間に依存して明らかなヒスタミン遊離が認められた.しかし,コンパウンド48/80,あるいはサブスタンスP刺激では,明らかなヒスタミン遊離は認められなかった.
全身性肥満細胞症の患者より,同意の下に各種組織の生検標本を採取し,免疫組織化学染色を行った.その結果,皮膚をはじめとして,リンパ節,骨髄,気道,鼻粘膜,胃粘膜に増加する肥満細胞は,トリプテ-ス陽性,カイメ-ス陰性の肥満細胞であることが分かった.血中および尿中メディエーターを測定したところ,血中ヒスタミン,トリプテ-ス,ロイコトリエンC_4および尿中メチルヒスタミン,ロイコトリエンE_4が増加していた.また,背部を紫外線により非特異的に刺激し,血中および尿中メディエーターの変化を検討したところ,血中ヒスタミン,トリプテ-ス,ロイコトリエンC_4および尿中メチルヒスタミン,ロイコトリエンE_4と血中プロスタグランジンD_2の増加を認めた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 黒沢元博: "顆粒球の活性化機構とその人為的制御-肥満細胞" 臨床免疫. 28・2. 199-204 (1996)

  • [文献書誌] 黒沢元博: "肥満細胞の細胞内情報伝達機構と化学伝達物質遊離" 炎症と免疫. 4・2. 217-223 (1996)

  • [文献書誌] 黒沢元博: "紫外線と肥満細胞" アレルギー科. 2・3. 241-245 (1996)

  • [文献書誌] Igarashi Yasushi: "Characteristics of histamine release from cultured human mast cells" Clinical Experimental Allergy. 26・5. 597-602 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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