研究概要 |
鶏胚皮膚発生過程におけるII型コラーゲンの発現を(1)in situ hybridization, (2)RNase protection assay,(3)免疫組織化学的手法で検討した。その結果(1)in situ hybridization法では受精後8日目までの皮膚にはII型コラーゲンmRNAを検出できなかった。10日目の皮膚では表皮細胞層に弱いシグナルを認め、feather budが出現しだす部より消褪しだし、18日目にはほぼ完全に消失した。(2)RNase protection assay法でもほぼin situ hybridizationと同様の傾向を認めた。同時に検討したI型コラーゲン mRNAはその間漸増傾向を示した。(3)免疫組織化学的にはやはり10日目よりII型コラーゲンを表皮-間葉系組織の増界部に決め12日目に最強となった。15日目にfeather bud形成部よりII型コラーゲンは消褪しはじめ、18日目には完全に消褪した。以上の結果はII型コラーゲンの表皮による発現は発生と密接に関連していることが考えられた。
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