研究課題/領域番号 |
07670974
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 川崎医科大学 |
研究代表者 |
植木 宏明 川崎医科大学, 医学部, 教授 (30069017)
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研究分担者 |
小野 雅史 川崎医科大学, 医学部, 助手 (90278929)
渡邊 圭介 川崎医科大学, 医学部, 助手 (80268606)
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キーワード | 自己免疫疾患 / カーボニック・アンヒドラーゼ / 自己抗体 |
研究概要 |
我々は過去、リウマチ性自己免疫疾患(RAD)の血清中にカーボニック・アンヒドラーゼに対する自己抗体(抗CA抗体)がしばしば観察されることを発見し、その病因的意義についての検討を行ってきた。本研究では、まず各種RADの患者血清の抗CA抗体をスクリーニングし、疾患や病態との関連を検討すると共に、抗CA抗体のエピトープを検索するためのELISA法の確立し、その結果から更に詳細な病態との関連や酵素活性に対する影響を検討した。 患者血清のスクリーニングは、精製されたCAのホロタンパクを抗原に用いて免疫ブロット法、及びELISA法を用いて検索した。今までに総計154検体の血清を検索し、SLE、シャーグレン症候群、PSSを中心に39例の抗CA抗体陽性検体を認めた。現在の所、抗CA抗体と疾患、症候の間に特異的な関連は認めていない、今後さらに症例を追加し、また経過と抗CA抗体価の推移を前向き調査していく予定である。 抗CA抗体のエピトープ検索はまず、その一次構造におけるエピトープを決定すべく、ペプチド断片を用いたELISA法の抗原の作成を行った。CAアイソザイムII全長のアミノ酸配列を20に区分し、各々アミノ末端にシステインを附加した14個のアミノ酸からなるペプチド断片を設計した。これをペプチドシンセサイザーで合成し、更に、精製したウシ血清アルブミンとカップリングさせた後、精製して抗原とした。現在、これを用いたELISA法のブロッキング等の条件設定を行っている。来年度の継続を待って実際のエピトープ検索が行われる。 また患者末梢血から抗CA抗体を産生する不死化B細胞株の樹立はEBウイルスを用いて精力的に行ってきたが、今の所目的とするクローンは得られていない。来年度も更に続行する予定である。
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