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1995 年度 実績報告書

SPECTによる脳受容体機能の定量的解析法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 07670994
研究機関福井医科大学

研究代表者

米倉 義晴  福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 教授 (60135572)

研究分担者 間賀田 泰寛  京都大学, 医学部, 助手 (20209399)
定藤 規弘  福井医科大学, 高エネルギー医学研究センター, 講師 (00273003)
山本 和高  福井医科大学, 医学部, 助教授 (50158268)
キーワードニューロン / 受容体 / 脳機能 / 核医学
研究概要

本研究では、SPECTによるヒトの脳内神経受容体機能の定量的測定法を確立することをめざして、それぞれの標識リガンドの特性を考慮した数学モデルの設定と、これらのモデルに基づく解析法の開発、さらに臨床的に利用できる簡便な解析法を考案し、その妥当性について検討することを目的とした。具体的なターゲットとして、ドーパミン受容体と中枢性ベンゾジアゼピン受容体を選択し、SPECTによる測定データをもとにその定量的解析法について検討した。ドーパミンD2受容体結合リガンドとして、プチロフェノン系薬剤であるスピペロンの誘導体をI-123で標識した2'-iodospiperone(2'-ISP)の血液および脳内動態から、本薬剤が線条体のD2受容体に選択的にしかも可逆的に集積することが確認された。本薬剤は血液中で不安定であり、しかも代謝物に脂溶性化合物が存在することが明らかになり、動脈血の入力関数を正確に測定することが困難と考えられた。そこで、簡易的定量法として算出した線条体/大脳皮質の比は、投与後2-4時間後でほぼ一定の値を示し、受容体への結合を評価する簡易指標として利用できることが示された。一方中枢性ベンゾジアゼピン受容体結合リガンドとして選択したI-123標識iomazenilI(MZ)は、動脈血中の入力関数の正確な測定が可能であり、コンパートメント解析により受容体結合能の機能画像を作成した。その結果、得られた値は投与3時間後のIMZの分布と近似しており、相対的な受容体結合の指標としては3時間後のSPECT画像が利用できることが示された。また、1点採血により入力関数を推定することによって、受容体結合の定量的指標が得られることも明らかになった。以上の結果は、識リガンドのそれぞれの特性に対応した数学モデルを設定することによって、受容体機能を測定できることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 大西良浩: "Simple quantification of benzodiazepine receptor binding and ligand transport using iodine-123-iomazenil and two SPECT scans." Journal of Nuclear Medicine. 36. 1201-1210 (1995)

  • [文献書誌] 米倉義晴: "Initial clinical experiences with dopamine D2 receptor imaging by measns of 2'-iodospiperone and single-photon emission computed tomography." Annals of Nuclear Medicine. 9. 131-136 (1995)

  • [文献書誌] 大西良浩: "Noninvasive quantification of iodine-123-iomazenil SPECT." Journal of Nuclear Medicine. 37. 374-378 (1996)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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