研究概要 |
不均一膵脂肪浸潤の臨床因子との関連について,これまでの脂肪浸潤の各型と肥満度,高脂血症,脂肪肝,糖尿病との分析に加えて,耐糖能障害群(IGT),血中インスリン値,インスリン抵抗性の有無,血中及び尿中C-ペプチドなどとの関連性を調査することが必要と考えられプロトコールを検討中である. また今年度は選択的膵動脈造影CTを開発し,膵疾患を疑われた症例に10例施行し,各膵動脈の分布territoryが一定であることが明かになった.今まで最も脂肪浸潤の程度の強い部分は膵頭上部であったが,比較検討し膵頭十二指腸動脈と背膵動脈間のAnastomotic artery領域と一致することが判明した.最も膵内で虚血に陥りやすく脂肪浸潤をきたしやすい部分であることが推測され,動脈硬化因子が大きく関与することが考えられた.
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