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1996 年度 実績報告書

骨芽細胞の分化および機能の調節機構と加齢に伴うその障害の発現機序の解明-細胞・基質間相互作用の解明とその老人性骨粗鬆症の病態解明への応用-

研究課題

研究課題/領域番号 07671111
研究機関東京大学

研究代表者

竹内 靖博  東京大学, 医学部・附属病院(分), 助手 (50202164)

研究分担者 福本 誠二  東京大学, 医学部・附属病院(分), 助手 (30202287)
キーワード骨芽細胞 / 加齢 / 骨粗鬆症 / 基質タンパク / コラーゲン / インテグリン / 接着分子 / 骨髄細胞
研究概要

1.骨基質コラーゲンとの接触を介する骨芽細胞の分化促進機序の解明:これまでに、α2β1インテグリン(α2β1)を介する基質I型コラーゲン(COL)への細胞の接着が骨芽細胞分化に関与することを明らかにし報告している。本年度の研究から、骨芽細胞におるCOL/α2β1両者の結合によりfocal adhesion kinase(FAK)のチロシン燐酸化による活性化とMAP kinase(MAPK)familyのERKの活性化が惹起されることを見出した。これらのキナーゼは重要な細胞内情報伝達分子であり、細胞機能の制御に密接に関与することが知られている。我々は、FAK活性化を阻害する種々の薬剤を用いた検討およびFAK antisense mRNA発現細胞を用いた検討から、COL/α2β1結合はFAKの活性化を介して骨芽細胞の分化に関与している可能性を明らかにすると共に、MAPKの活性化がFAK活性化に依存することを明らかにした。さらに、MAPKの不活性化酵素を一過性に強制発現させた細胞を用いた検討から、MAPKの活性化が骨芽細胞の分化に重要な役割を果たしていることを明らかにした。
2.加齢が骨髄間質細胞の骨芽細胞分化能に及ぼす影響の解明:これまでに、骨粗鬆症のモデル動物と考えられている老化促進マウスSAMP6由来の骨髄間質細胞の骨芽細胞への分化能が対照マウスに比べて低く、inter leukin-11(IL-11)の添加により改善することを報告している。本年度の研究から、SAMP6の骨髄細胞ではIL-11発現が低下していることが明らかとなり、これが本動物における骨代謝の低下に関与する可能性が明らかとなった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] Konosuke Nakayama: "Differences in bone and vitamin D metabolism between primary hyperparathyroidism and malignancy-associated hypercalcemia." Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism. 81・2. 607-611 (1996)

  • [文献書誌] Seiji Fukumoto: "Absence of mutations in parathyroid hormone(PTH)/PTH-related protein receptor complementary deoxyribonucleic acid in patients with pseudohypoparathyroidism type 1b." Journal of Clinical Endocrinology and Metabolism. 81・7. 2554-2558 (1996)

  • [文献書誌] Yoshiaki Kodama: "Role of collagen in retinoic acid-induced differentiation and down-regulation of TGF-β receptors in rat preosteoblastic RCT-1 cells." Endocrine Journal. (in press). (1997)

  • [文献書誌] 竹内 靖博: "分子骨代謝学と骨粗鬆症" メディカル・レビュー社 松本俊夫編, 405 (1996)

  • [文献書誌] Toshio Matsumoto: "Molecular and cellular biology of bone" JAI Press,Zaidi,M.(eds)(in press), (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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