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1996 年度 実績報告書

甲状腺腫瘍における組織特異的転写因子,TTF-1,の遺伝子発現機構の解析の応用

研究課題

研究課題/領域番号 07671121
研究機関山梨医科大学

研究代表者

遠藤 登代志  山梨医科大学, 医学部, 講師 (00152017)

キーワード甲状腺 / 転写因子 / TTF-1 / autoregulation
研究概要

Thyroid transcription factor-1 (TTF-1)は甲状腺特異蛋白であるサイログロブリン、甲状腺ペルオキシダーゼ遺伝子などの発現に関与する転写因子であり、甲状腺腫瘍の増殖、分化度の決定に重要な役割を果たしていると考えられている。今回、TTF-1そのものの発現調節機構を明らかにする目的でTTF-1遺伝子を単離し、その転写開始点、プロモーター領域の決定をこころみた。その結果、TTF-1遺伝子は-1902bp(ATGのAを+1とする)より転写され、遺伝子の-1242より-14bpはintronic sequenceであることが判明した。これは既報の位置より1700bp上流にあたる。さらに転写開始点の上流をreporter gene (CAT)に結合し、そのプロモーター領域を解析したところ、-2507より-2002bpまでが甲状腺特異的発現に必須であることが明らかとなった。この部位にはTTF-1自身が結合すると考えられるCAAG配列があり、この配列を含むオリゴヌクレオタイドプローベはgel shift assayにてrecombinant TTF-1とDNA-蛋白複合体を形成しうる。そこで、上述reporter constructとpRC/CMV-TTF-1を甲状腺細胞へco-transfectしたところ、TTF-1は明らかにTTF-1プロモーター活性を増加させた。すなわち、TTF-1遺伝子の発現にはTTF-1自身が関与していることが示唆された。甲状腺腫瘍ではTTF-1の発現が減弱ないし消失している例も多く、今後これらTTF-1遺伝子の発現のautoregulationとの関連に関しさらに解析を要すると考える。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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