研究課題/領域番号 |
07671143
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
吉本 勝彦 徳島大学, 医学部, 客員助教授 (90201863)
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研究分担者 |
山岡 孝 徳島大学, 医学部, 寄付講座教員(助手相 (40263826)
岩花 弘之 徳島大学, 医学部, 寄付講座教員(助手相
板倉 光夫 徳島大学, 医学部, 客員教授 (60134227)
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キーワード | 甲状腺腫瘍 / 悪性化 / differential display法 / mRNA |
研究概要 |
Differential display法による甲状腺腫瘍の悪性化に関与する遺伝子の単離 甲状腺瀘胞腺腫細胞株(1種)、乳頭癌細胞株(3種)、瀘胞癌細胞株(1種)、未分化癌細胞株(2種)よりRNAを抽出した。それぞれのRNAより4種のオリゴdTプライマーを用いてcDNAを合成した。それぞれのcDNAプールよりオリゴdTプライマーと10merのプライマーを用い、[α-^<32>P]dCTPを基質として増幅されたPCR産物を並べて電気泳動しオートラジオグラフィーにてパターンの差異を比較した。あるいは放射性同位元素を用いずに、PCR産物を電気泳動後エチジウムブロマイド染色することによりパターンの差異を比較した。これまでに20回の電気泳動にて細胞間で差が認められる20種類のバンドを切り出し、PCRにて再増幅後プラスミドにクローン化し、その塩基配列を決定した。約半分のクローンがリボゾームRNA、ミトコンドリア遺伝子、fibronectin、R-ras、プロテアソーム サブユニット、23kD highly basic poteinなどの既知の遺伝子で、残りのクローンは未報告の遺伝子であった。リボゾームRNAおよびミトコンドリア遺伝子を除いたクローンについてノーザン解析を行ったが、各種細胞間に発現量の大きな差異は認められなかった。このように、これまでに数多くのプライマーの組み合わせを用いて、発現量に差が認められるクローンの単離に努めてきたが、まだ単離には至っていない。 最近、本法は世界中で広く用いられているが、電気泳動のパターンに再現性がないこと、オートラジオグラフィーにてシグナルに差が認められてもノーザン解析にて発現量に差を認めないなどの欠点を有していることが明らかとなった。まず電気泳動のパターンの再現性を高めるためには、プライマーの塩基組成および長さの検討やPCRのannealingの温度の検討、サイクル数の検討が必要と考えられる。
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