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1995 年度 実績報告書

サイトカイン依存性白血病細胞株の分化誘導の解析と顆粒球系分化特異的転写因子の同定

研究課題

研究課題/領域番号 07671192
研究種目

一般研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

村手 隆  名古屋大学, 医学部, 助手 (30239537)

研究分担者 伊藤 達也  名古屋大学, 医学部, 医員
木下 朝博  名古屋大学, 医学部, 医員
堀田 知光  名古屋大学, 医学部, 講師 (70173606)
キーワードサイトカイン依存性細胞株 / 分化誘導 / 顆粒球系分化 / 特異的転写因子
研究概要

平成7年度に我々はGM-CSF依存性白血病細胞株MB-02細胞がIL-3により好酸球分化を示すことを初めて明らかにした。これまでの報告と併せてMB-02細胞が造血の3系統に分化しうる数少ない細胞株であることが判明したわけで、我々はこれまでテーマとしてきた分化のlineage commitmentの定量的解析にとって、有力なモデルを手にしたことになる(投稿準備中)。IL-3レセプターαを遺伝子導入した亜株はある濃度以上のIL-3に反応して細胞増殖し、それ以下の濃度では親株で見られた好酸球分化傾向が再現された。Il-3レセプターαを遺伝子導入したこの亜株の解析により単一のサイトカイン、IL-3が濃度に応じてアポトーシス回避、細胞分化と細胞増殖とを決定する役割を演ずるという興味深い現象が明らかになった。これは近年明らかになりつつある細胞回転関連遺伝子群と細胞分化関連転写調節遺伝子群との密接な相関(多分、相互抑制)を強く示唆する。平行して解析しているbcl-2遺伝子導入亜株の解析においても、アポトーシスが回避されれば細胞増殖が停止すると赤血球系への分化に連動するとする、我々の以前からの化学的分化誘導での報告を裏づけるものであった。これらの亜株の解析により細胞のアポトーシス、細胞分化誘導、及び細胞増殖の関係を解析し分化誘導を決定する物質的根拠を分子生物学的方法にて探索する我々の平成8年度以降のプロジェクトに強い根拠をあたえるものとなった。発現して来ると思われる好酸球特異的転写調節因子の検索を好酸球分化前後の材料よりdifferential display等の方法を駆使して行う予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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