高度多剤耐性マウス白血病細胞(P388/VCR-600)より、oligo (dT)をprimerとして、逆転写酵素を使ってcDNAを合成し、λgt10をvectorとするcDNA libraryを構築し、modified differential hybridization法によりP-glycoprotein (P-gp)とhomologyを有するが、ユニークな多剤耐性関連蛋白質(P糖蛋白質類似多剤耐性関連蛋白質mini-P-glycoprotein (Pgp_<mini>))をコードすると考えられるクローン(λ314、約1.8kb)を得た。プラスミッドベクターにサブクローニングし(p314)、制限酵素SacIにて、1.3kbと0.5kbのフラグメントにして、更にExonuclease III/Mung-Bean nucleaseを使って1.3kbフラグメントのdeletion mutantsを得て、それぞれサブクローニングを行った(p314/1.3、p314/0.5、pN13、p18、pN17)。これら塩基配列の一部を重複するクローンのsequencingを行い、全塩基配列を決定し、homology searchを行った。その結果はimmunoblot並びにNorthern blotの結果より予測された様にマウスP-gpに相同性を有し、就中、mdrlaと極めてよく似た配列を有することが判った。然るに、P-gpとは全く相同性を有しない塩基配列も合わせ持つことから、P-gpのalternative splicingによるものではなくsister geneである可能性が高いことも判明した。また、1) sequencingの結果より、Pgp_<mini>にユニークなアミノ酸配列を選択してオリゴペプチドを合成して、2) SDS-PAGEゲルよりPgp_<mini>に相当するバンドを切り出し、電気的に溶出して、それぞれ、マウスにadjuvantとともに免疫接種した後、Pgp_<mini>に特異なモノクローナル抗体を産生するhybridomaの作製を試みたが、目下のところ成功していない。今後は、Pgp_<mini>の機能を解明する為に、更に、上記hybridomaの作製の試みを続行するとともに、Pgp_<mini>のcDNAを野性株にtransfectionして発現させる実験を行う予定である。
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