研究課題/領域番号 |
07671229
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研究機関 | 国立小児病院 |
研究代表者 |
水谷 修紀 国立小児病院, 感染症研究部・ウィルス研究室, 室長 (60126175)
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研究分担者 |
浅田 穣 国立小児病院, 感染症研究部・ウィルス研究室, 共同研究員
岩田 敏 国立小児病院, 感染症研究部・ウィルス研究室, 科技庁特別研究員
水谷 修紀 国立小児病院, 感染症研究部・ウィルス研究室, 室長 (60126175)
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キーワード | P53 / 細胞周期制御 / FASAY |
研究概要 |
p53遺伝子が野生型で細胞周期制御機構に異常を生じている細胞株を4株同定した。この内一株ではFuncticnal assay for separ ated allele in yeast(FASAY)によりp53変異が陽性であることが示され、合計3株となった。これらの細胞株における放射線照射後のp53の蓄積、p21の転写活性は正常細胞と同程度であった。p21の発現量が正常であったことからcyclin E/CDK2のヒストンH1キナーゼ活性を検定してみると極度の低下が認められた。細胞周期制御蛋白の発現レベルを比べてみるとcyclin Eの発現レベルがこれらの株では極端に低下していた。これと相関してCDK2は非リン酸化型(不活化型)がリン酸化型に比べて多く見られた。またRb蛋白もウエスタン法で見るかぎり正常であった。これらの結果から総合すると細胞周期は少なくとも停止する方向に向かっていると考えられたが、それにもかかわらず細胞周期は進行する。この理由としては細胞周期制御機構の破綻がp53経路の上流というよりも下流でしかもcyclin/CDKよりもさらに下流において障害されている可能性が示唆された。E2Fやmyc,mybの機能障害が関与している可能性が示唆され、現在解析中である。
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