研究概要 |
In-vitro study: photosensitizer-Chlorin e6 (Cle6)にligandのmaleylated-bovine serum albumin (mal-BSA)を結合させたものをmacrophage, endothelial cell, smooth muscle cellの3種類の細胞とincubateさせその取込みを比較検討した.mal-BSA-Cle6は各細胞の細胞質内に取り込まれ,その蛍光パターンは斑点状を示した.また蛍光レベルはmacrophageが,他と比較し約3倍と有意に強く,これはmacrophageがreceptorを介し選択的に取り込んでいることを示した.In-vivo study:体重350-450gのRatを使用し,全身麻酔下にFogarty balloon catheterによる動脈傷害モデルを作成し,2週後の新生内膜IH形成時期に3type [Free Cle6, BSA-Cle6, mal-BSA-Cle6]のCle6を静脈投与した.mal-BSA-Cle6はmal-BSA-Texas Red(既報告)と比較すると特異的取込み度はやや低下したものの,IH(特に内側)に高い集積を示し,freeのCle6では同様の集積は認めずligand結合のphotodynamic therapy (PDT)応用への有用性が示唆された.Free Cle6投与群,mal-BSA-Cle6投与及びcontrol (saline)投与群に対し20J/cm^2,40J/cm^2のenergy densityにてPDT施行後48時間の急性期組織学的検討を行った.mal-BSA-Cle6投与群では細胞成分の消失,傷害がIHを中心に強く認められた.Ligand結合後もCle6はphotosensitizerとして効果的に機能しており,Cle6投与ぐんと比較しより強い細胞傷害を与えており,scavenger recepter targeting photodynamic destrucionの有用性が示唆された. 上記内容は第60回循環器学会総会(大阪)にて報告した.
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