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1995 年度 実績報告書

神経自家移植による直腸癌手術後自律神経機能再現に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671350
研究種目

一般研究(C)

研究機関旭川医科大学

研究代表者

河野 透  旭川医科大学, 医学部, 助手 (60215192)

研究分担者 柿坂 明俊  旭川医科大学, 医学部, 助手 (60194677)
宮田 昌伸  旭川医科大学, 医学部, 講師 (90174193)
キーワード神経自家移植 / 骨盤内蔵神経 / 自律神経機能温存 / 神経細胞追跡標識物質 / 免疫神経組織化学的手法 / 電気生理学的手法
研究概要

平成7年度の研究経過
小動物(ラット)を使い、免疫神経組織化学的手法と電気生理学的手法を用い移植神経の生着と機能の再現の検証を行い下記の知見を得た。
(1)骨盤内臓神経の一部を切断、切除し、同部位に腓腹神経を置換自家移植した神経移植群において移植された神経の生着と神経路の再生を確認する目的で、膀胱壁よりTranssynaptic retrograde transporter(神経細胞追跡標識物質)であるTetanus toxin C fragmentを取り込ませたところ神経移植群において2〜3週間後に移植された神経を通って逆行性に仙髄の副交感節前神経細胞がTetanus toxin C fragmentによって染色された。
(2)正常時の排尿機能が移植された神経によってどの程度温存されるか正常、神経切除非移植群、神経移植群の3者において膀胱内圧、括約筋活動等を電気生理学的(cystometric investigation)に比較検討した結果、神経自家移植5〜6週間後、移植された神経によってほぼ正常時の膀胱機能(律動的膀胱収縮)に近い機能回復温存が認められた。
切除された自律神経の機能回復のために同部位への神経自家移植によって自律神経機能を再現、保持させるという腹部消化器外科分野において、今までにない全く新しい発想による癌の根治性の確保と自律神経機能温存の両者の両立を図る手術法の開発のための基礎的基盤の確立が本研究の目的ですが、小動物ラットを使用した実験成績からは、術後の排尿機能回復に神経置換自家移植が極めて有用である可能性が十分示唆できた。しかし、性機能回復については小動物による検討では不十分な評価しか得られなかった。したがって大動物を使用しての検討が不可欠であると考えられた。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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