• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

食道癌における癌抑制遺伝子、Cyclin、Cdkによる細胞増殖制御機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 07671367
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

瀬戸 泰之  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (00260498)

研究分担者 甲斐崎 祥一  東京大学, 医学部・附属病院, 助手
石丸 悟正  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (70272557)
富永 治  東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (10261976)
名川 弘一  東京大学, 医学部・附属病院, 助教授 (80228064)
キーワード食道癌 / 癌抑制遺伝子 / Cyclin / Cyclin dependent kinase / p53 / Rb / p21 / p16
研究概要

食道癌細胞株において癌抑制遺伝子p53、Rb、Cdk、Inhibitor p21、p16、p27、Cdk2,4,6、Cyclin A,D1,D2,D3,Eの発現をWestern Blottingを用いて解析した。p53の発現は、約半数の食道癌細胞株で認められた。遺伝子解析の結果から、Mutant p53蛋白を発現している細胞株とWildtype p53蛋白を発現している細胞株とがあることが示唆された。Rb蛋白の発現はすべての食道癌細胞株で認められたが、一部の細胞株においては、Rb蛋白のFast Migratig Form(Low Molecular Weight Form)の高レベルの発現が認められた。これは、非リン酸化型(活性型)のRb蛋白であり、細胞増殖を負に制御する機能を持つ。
p16の発現は21細胞株中3例にのみ認められた。p21、p27の発現は多くの細胞株で認められたが、その発現量は細胞株の間で明らかな相違が認められた。p53とp21蛋白の発現、Rbとp16の発現の間には明らかな相関は認められなかった。p21発現誘導のメカニズムには、p53-Independent Path Wayが存在していることが示唆された。Cdk2,4,6は、ほとんどの細胞株において、ほぼ均一な発現が認められた。しかし、Cyclin A,D1,D2,D3,Eの発現量は細胞株において明らかな相違が認められた。個々の細胞株によって異なるこれらの細胞周期調節因子の発現パターンは、それぞれの細胞株の生物学的性質の相違に関与しているものと考えられる。細胞周期のNegative Regulator p53、Rb、p21、p16、p27と細胞周期のPositive Regulator Cyclin A,D1,D2,D3,Eの発現バランスが細胞の増殖能力を規定している可能性がある。現在これらの発現異常と細胞の増殖能力、造腫瘍能力の相関を解析している。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Nita M.E.et al.: "Alterations of cell cycle and apoptosis regulators in esophageal and colorectal cancer cell lines." Recent Advances in Gastroenterological Carcinogenesis. 1. 439-443 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2013-11-15  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi