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1996 年度 実績報告書

大腸injuryに対する消化管ホルモンの作用に関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 07671371
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

吉永 圭吾  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80240745)

研究分担者 井出 明毅  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (80280965)
キーワードボンベシン / 大腸 / 大腸炎 / 小腸 / 小腸炎 / メソトレキセート
研究概要

平成7年度はボンベシンの大腸粘膜増殖作用が上行結腸,下行結腸のみならず直腸にも同様にあることをBromodeoxyuridineの取り込み実験により明らかにし,ボンベシンが空置直腸に作成した大腸炎の治癒を促進することを明らかにした.平成8年度は小腸に注目し同様の方法により,ボンベシンに小腸粘膜増殖作用があるかを検討した.一晩絶食状態においたラットにボンベシンを投与したところ,10,30ug/kgの用量では有意にBromodeoxyuridineの空腸及び回腸粘膜への取り込みが増加し,ボンベシンは小腸粘膜のDNA合成を促進することが明らかとなった.現在,抗癌剤の一種であるメソトレキセートを用いて小腸粘膜傷害を惹起させ,ボンベシンの小腸injuryに対する作用を検討中である.さらに平成8年度は,大腸粘膜増殖作用についてはcontroversialなガストリンについての実験を進めた.プロトンポンプインヒビター(PPI)は,胃酸分泌を抑制することによりガストリン分泌のネガティブフィードバックを遮断し,その結果血中ガストリン値を上昇させる.我々はこの現象を利用して,18時間の絶食状態においてラットにPPIを投与し,血中ガストリン値,Bromodeoxyuridineの直腸粘膜への取り込み(ラベリングインデックス)を測定した.PPI投与群では非投与群に比較して統計学的に有意に血中ガストリン値は上昇していたが,直腸粘膜のラベリングインデックスには有意な上昇を認めなかった.以上より内因性のガストリンの上昇には直腸粘膜のラベリングインデックスが伴わないことが明らかとなった.このためガストリンを介したPPIの大腸粘膜増殖作用及びその作用を利用した実験大腸炎の治癒促進効果は得られない可能性が大きいと考えられた。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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