研究課題/領域番号 |
07671373
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
白井 良夫 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (50216173)
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研究分担者 |
小山 俊太郎 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
大谷 哲也 新潟大学, 医学部・附属病院, 医員
塚田 一博 新潟大学, 医学部, 講師 (90171967)
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キーワード | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 / 術中超音波検査法 / 術中胆道造影法 / 術中胆道精査法 / 胆石症 / 遺残胆管結石 / 胆道損傷 |
研究概要 |
I.術中胆道造影と術中超音波検査の比較: 【対象】平成8年度では21例を追加し計100例で検討を行った。術中超音波検査(IOUS)、胆道造影(IOC)を行った後に胆嚢を摘出した。各部位の描出能、胆管結石診断能、検査時間を比較した。超音波検査装置はアロカSSD650、探触子はアロカLCプローブを用いた。【結果】IOUSの描出率は、胆嚢管合流部94%、中・上部胆管97%、膵内胆管97%、乳頭部51%、固有肝動脈98%、右肝動脈97%、胆嚢動脈46%、門脈100%であった。IOCの描出率は、中・上部胆管89%、膵内胆管100%、乳頭部94%であったが、造影の成功率は75%であった。IOUSの検査時間9.7分は、IOCの24.4分に比較し有意に短かった(P<0.0001)。胆管結石は4例あり、両検査とも結石を描出可能であった。【まとめ】IOUSはUICに比し、解剖学的部位の描出能、簡便性において優れており、胆管結石診断能においては同等であった。 II.音響学的介在物質のIOUS診断能に及ぼす効果: 平成8年度には上記の症例の他に20例の症例を用いて、音響学的介在物質がIOUS診断能に及ぼす影響を検討した。音響学的介在物質としてプローブに滅菌水を注入した食道静脈瘤治療用バルーンを用い、装着の有無で診断能を比較した。探触子はアロカLCプローブを用いた。【結果】アロカLCプローブ単独による各部位の描出率は胆嚢管合流部90%、中・上部胆管90%、膵内胆管95%、乳頭部50%、固有肝動脈95%、右肝動脈90%、胆嚢動脈30%、門脈100%であった。一方、バルーン装着プローブによる各部位の描出率は、各々95%、95%、95%。60%、95%、95%、30%、100%であった。【まとめ】音響学的介剤物質としてバルーンを装着したプローブは、有意差は得られなかったものの胆管系の描出率を若干改善した。
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