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1995 年度 実績報告書

直腸癌根治手術後の膀胱機能障害の予防に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671408
研究種目

一般研究(C)

研究機関佐賀医科大学

研究代表者

樋高 克彦  佐賀医科大学, 医学部, 助教授 (80159110)

研究分担者 藤山 千里  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (80209113)
真崎 善二郎  佐賀医科大学, 医学部, 教授 (40038716)
キーワード神経温存直腸癌手術 / 術中神経電気刺激 / 術中神経染色同定 / 神経因性膀胱 / 肛門内圧測定
研究概要

平成7年度は18例の神経温存による直腸癌手術が施行できた。手術中の神経刺激は5例のみである。現在、手術中、電気による神経刺激により実際に膀胱が収縮することを確認できた症例は、未だ3例のみである。ただし、ニューロステインによる神経の術中染色をも最近の症例には行い、神経線維の同定に役立てている。今までの所、術後1ケ月目の神経因性膀胱の発生は、片側温存を行った症例以外には認められていない。しかし、下腹神経から迪って腹膜翻転部の膀胱と直腸の方向に分かれる神経線維のどの分枝を刺激すると最もよく膀胱が収縮するのか、また何ボルトで刺激するのが最適であるかは、未だはっきりとは判明していないが、現在のところ、10-40ボルトの刺激で膀胱収縮による内圧上昇を認めている。この神経刺激操作は今の所約1時間近くかかっているため、手術時間に制約のあるpoor riskの症例には適用出来にくい。これが症例の集積を阻害している一因であるが、今後は積極的に症例を増やし、的確で短時間の神経同定と刺激操作法の確立が必須である。片側温存症例は、術後1年を経過した後、術後の残尿と尿の濁りが消失したが、本人が非常に神経質でもあった故、抗生剤の投与とともに精神安定剤の投与を必要とした。
低位前方切除症例に対して、術前と術後の肛門内圧測定を実施している。これは、過去の低位前方切除の症例にも施行し、術後のQOLとも関連する排便後の残便感、不快感と肛門内圧、特に静止圧との関連性があることが判明した。今後は術前の肛門内圧との関連性も調査し、手術術式、適応の決定の参考要因となりうるのかどうかを検討してゆきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoshimi Hirohashi: "Biomodulation by Hyperthermia of Topoisomerase II-Targeting Drugs in Human Colorectal Cancer Cells" Japanese Journal of Cancer Research. 86. 1097-1105 (1995)

  • [文献書誌] S.Sato: "Differential effects of protein kinase inhibitor,H-7,on activation of human multidrug rasistance I (MDRI) promotor" Cellular Pharmacology. 2. 153-157 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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