研究課題/領域番号 |
07671421
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 慶応義塾大学 |
研究代表者 |
安藤 暢敏 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90101972)
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研究分担者 |
中村 栄一 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60246353)
石 志紘 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90255472)
三木 浩榮 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90245522)
小澤 壯治 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10169287)
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キーワード | 人工食道 / ヒト食道上皮細胞 / 線維芽細胞 / 細胞培養 / コラーゲンゲル / 移植 / 筋弁 / ハイブリッド型人工臓器 |
研究概要 |
in vitroにおいて、ヒト線維芽細胞は、ヒト食道上皮細胞の重層化を促進する事が解っている。今回体内型人工食道開発のために、正常ヒト食道上皮細胞、正常ヒト線維芽細胞を用いて以下の実験を行った。 1.培養人工食道の作製(in vitro) Polyglycolic Acid (PGA) mesh+食道由来線維芽細胞16×10^5個包埋コラーゲンゲル2ml上で、食道上皮細胞を7日間培養し、PGA meshの両端を縫合して内腔が上皮細胞で裏打ちされた管腔を作製した。 2.組織再構築型人工食道の作製(in vivo) 1で作製した管腔を、ヌードラット広背筋弁で被覆するように移植した。移植後7日目に摘出したチューブは、長径2cm、内径6mmの管腔で、内腔の狭窄はみられなかった。組織像は、管腔の外側から広背筋、PGAメッシュ+線維芽細胞包埋コラーゲン層、食道上皮が層構造を示した。コラーゲン層には新生血管を認め、上皮細胞は全周8層以上に重層化していた。移植後14日目のチューブにおいても内腔の狭窄は認めなかった。組織像は、線維芽細胞包埋コラーゲン層の上方に上皮細胞が14層以上に重層化して、さらに細胞の形態は基底細胞から上方へ向かうに従い扁平化を示し、正常の食道上皮の組織像に類似していた。移植後23日目のチューブにおいても内腔は全周14層以上に重層化した食道上皮で被われ、内腔の狭窄はみられなかった。 3.組織再構築型人工食道-ヌードラット小腸の吻合実験 2で作製した7日目の人工食道とヌードラット小腸を端々吻合して4日目に摘出したところ、吻合部には狭窄や縫合不全を認めずに吻合されていた。しかし、吻合部における組織像は、上皮細胞の脱落を認めた。
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