研究課題/領域番号 |
07671480
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
高木 正剛 長崎大学, 医学部, 助教授 (30136642)
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研究分担者 |
橋谷田 博 長崎大学, 医学部附属病院, 助手 (50284691)
宮川 尚孝 長崎大学, 医学部附属病院, 講師 (10136666)
釘宮 敏定 長崎大学, 医学部, 教授 (30039820)
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キーワード | 好中球スーパーオキサイド / ミオグロビン / 腎機能傷害 / 多臓器不全 / 血中乳酸値 |
研究概要 |
平成7年度に引き続き、教室で実施した合計33例の腹部大動脈癌手術例に対して腹部大動脈遮断前後の血中ミオグロビン、乳酸値等の経時的推移を検討した。平均大動脈遮断時間は1時間40分(50分〜2時間51分)であった。遮断解除後の血中ミオグロビン値は半数の症例で200mg/dl以下であり、100mg/dl以下の軽度上昇にとどまった患者が全体の27%を占め、腎動脈以下の腹部大動脈遮断は、この程度の時間内であれば、多くの例で臨床的に大きな問題を生じないことが示唆された。しかし5例(15%)の患者は遮断解除から1〜数時間後に血中ミオグロビン値が1000mg/dl以上となり、うち2例は一過性に10000mg/dlを超える高度のミオグロビン血症を呈した。ただし、この2例を含めて臨床経過はいずれも問題なく、33例中に手術死亡は1例もなかった。また血中乳酸値の異常高値を呈した例はなく、一部の患者で測定したスーパーオキサイドの血中濃度も遮断時間との相関関係は明らかでなかった。今後の課題として、一部の例にみられた高度のミオグロビン血症がどのような機序、どのような病態で生じるのか、その臨床的意義と予防法について、さらに検討を進めたい。
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