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1996 年度 実績報告書

肺癌におけるMAGE癌退縮抗原遺伝子の発現と癌ワクチンへの応用

研究課題

研究課題/領域番号 07671491
研究機関久留米大学

研究代表者

七條 茂樹  久留米大学, 医学部, 助教授 (30080592)

研究分担者 伊東 恭悟  久留米大学, 医学部, 教授 (50125499)
林 明宏  久留米大学, 医学部, 講師 (70180958)
キーワードMAGE gene family / 特異的CTL / 肺癌 / 癌退縮抗原遺伝子 / HLA-A2601拘束性
研究概要

初年度、MAGE-1遺伝子発現が陽性の肺癌患者の末梢血単核球をGST-MAGE-1融合タンパク質で頻回刺激したが、MAGE-1特異的CTLが樹立できなかった。同様の方法でMART-1ペプチドで刺激した場合はMART-1特異的CTLが樹立できた事から、本方法の問題点というよりも、むしろ末梢血中にMAGE-1特異的CTLの前駆細胞が非常に少なかったためと考えられた。そこで、本年度は、以下の実験を行った。
1.MAGE gene familyの1つであるMAGE-4抗原を、肺癌患者血清中に検出した。肺癌患者血清(1.17ng/ml,n=100)では、非癌肺疾患(0.33ng/ml,n=80)や健常人(0.32ng/ml,n=68)に較べて有意に高値を示し、34%が陽性であった。このことは、癌退縮抗原遺伝子の1つであるMAGE遺伝子の機能を調べる上で、またワクチンとして患者を選ぶ上での重要な知見になり得ると思われる。
2.16例の肺癌患者の癌組織より6例のCTL株を樹立した。アロのパネル細胞株を用いてHLA拘束性を調べたところ、HLA-A2拘束性が3例、A31が2例、A33が2例、およびA24が1例であった。今後、これらのCTLが認識する抗原ペプチドをコードする退縮抗原遺伝子をクローニングする必要があると思われる。
3.食道癌患者からHLA-A2601拘束性のCTLを樹立し、その抗原をコードする遺伝子をクローニングした。HLA-A2601拘束性にCTLが認識しているペプチド領域を欠失遺伝子および合成ペプチドを用いた方法により同定した事により、今後、ペプチド刺激によるCTLの誘導など、臨床応用の為の基礎的検討を続けている予定である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Shichijo S,: "Induction of MAGE genes in lymphoid cells by the demethylating agent5′-Aza-2-deoxycytidine." Jpn. J. Cancer Res.,. 87. 751-756 (1996)

  • [文献書誌] Sugita S,: "Melanocyte lysis by cytotoxic T lymphocyle recognizing the MART-1 melanoma antigen in HLA-A2 patients with Vogt-Koyanagi-Harada disease." Int. Immunol.8(5). 799-803 (1996)

  • [文献書誌] Toh U: "A monoclonal antibody KIS-1 recognizing a new membrane antigen on squamous cell carcinoma." Int J Cancer,. 66. 600-606 (1996)

  • [文献書誌] Iwamoto O: "Detection of MAGE-4 prptein in serum of patients with head and neck squamous cell carchinoma." Int J Cancer. in press. (1997)

  • [文献書誌] Shichijo S: "detection of MAGE-4 protein in sera of lung cancer patients." Jpn. J. Cancer Res. 88(4)in press. (1997)

  • [文献書誌] Seki N: "HLA-A locus-restricted and fumor-specific CTLs in tumor-infiltrating lymphocyles of patients with non-small cell lung cancer." Cellular Immunol.175(in press). (1997)

  • [文献書誌] Itho K: "eds : Hori Y, Hearing VJ and Nakayama J., ELSEVIER, Amsterdam, The Netherlands" Melanogenesis and Malignant Melanoma : Blochemistry, Cell Biology, Molecular Biology, Pathophysiology, diagnosis and Treatment.1996.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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