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1996 年度 実績報告書

脳組織温熱療法効果における細胞障害と興奮性アミノ酸の関与

研究課題

研究課題/領域番号 07671523
研究種目

基盤研究(C)

研究機関山口大学

研究代表者

伊藤 治英  山口大学, 医学部, 教授 (90019927)

研究分担者 藤澤 博亮  山口大学, 医学部, 助手 (50238565)
前川 剛志  山口大学, 医学部, 教授 (60034972)
キーワード温熱療法 / 興奮性アミノ酸 / グルタミン酸 / 興奮毒性 / 微小透析法 / グルコース代謝 / オートラジオグラフィー / 脳血流
研究概要

温熱による脳組織障害の機序については不明の点が多い。温熱による脳損傷時にも虚血性変化が観察される。本研究では、温熱による脳損傷時の興奮性アミノ酸、脳血流、グルコース代謝およびセカンド・メセンジャーシステムの変化について検討することを目的とした。温熱による脳組織障害に脳虚血が関与していることを前年度の研究において確認した。本年度は温熱による脳損傷時のグリコース代謝の変化について検討した。本年度の実験計画はほぼ達成できたと考える。実験は成長雄ラットを使用した。温熱の誘導はラット用に開発したラジオフリークエンシー(RF)装置によって行い、グルコース代謝の測定はラジオアイソトープ標識デオキシグルコースを用いたアートラジオグラフィーにより行った。脳温を37℃に保ったコントロール群では、RF電極刺入部分でグルコース代謝の低下がみられるのみであった。45℃の領域ではグルコース代謝は著明に低下した。このグルコース代謝が低下した領域の周囲で、脳温が43℃に当たる領域でグルコース代謝の著明な亢進を示すバンドがみられた。また、RF電極刺入とは対側の海馬において、グルコース代謝は有意に亢進していた。これらの変化は脳虚血実験に見られる変化と類似し、前年度の脳血流の研究結果と合致した。温熱による脳組織障害における脳虚血の関与が一層明らかとなった点で興味深い。今後は計画通りセカンド・メセンジャーシステムの変化につき検討する予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 伊藤治英ら: "脳腫瘍における温熱療法の効果と機序について" 日本ハイパーサーミア誌. 12. 27-31 (1996)

  • [文献書誌] Ohmoto Y et al: "Sequential changes in cerebral blood folw,early neuropathological consequences and blood brain barrier disruption following radiofrequenecy induced localized hyperthermia in the rat." Int J Hyperthermia. 12. 321-334 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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