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1995 年度 実績報告書

脳挫傷周囲脳組織における限局性脳血流傷害の発生機序とその治療に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671547
研究種目

一般研究(C)

研究機関日本大学

研究代表者

山本 隆充  日本大学, 医学部, 講師 (50158284)

研究分担者 坪川 孝志  日本大学, 総合科学研究所, 教授 (80058958)
片山 容一  日本大学, 医学部, 教授 (00125048)
キーワード頭部外傷 / 脳挫傷 / 血管内凝固 / 脳血流 / 脳浮腫 / 脳血管障害 / 血小板 / ラット
研究概要

Wistar ratの大脳皮質に、controlled cortical impact deviceを用いて、脳挫傷を作成した。脳挫傷に対する各種薬剤の効果を調べるためには、一定の大きさの実験脳挫傷を再現性よく作成する必要があるが、cortical impact deviceはこの点において非常に有用であることが、今回の組織学的検討によって確認された。HE染色、PTAH染色によると、受傷1時間後では、浮腫性変化と、挫傷中心部に微小血栓形成が認められた。受傷6時間、24時間と経過するにしたがい、血栓形成は脳挫傷中心部より周辺部へ向かって拡大していき、浮腫性変化も同様な経過を示した。^<14>C-iodo-antipyrine autoradiography法を用いて定量した脳血流量は、受傷直後に脳挫傷を中心にかなり広い範囲で低下を示した後、挫傷中心部を残して正常よりやや低いレベルまで一端回復し、その後再び脳挫傷辺縁部において低下した。以上の結果より、脳挫傷ならびににその周辺脳組織において、広範な脳血流障害が存在することが明らかとなった。この血流障害の原因としては、脳挫傷中心部から周辺部へと広がっていく血管内凝固による微小血栓の形成が関与しているものと考えられた。さらにこの血流障害は時間とともに周辺組織へと広がっていくことより、脳挫傷に伴う二次的な細胞障害に深く関与しているものと思われ、微小血栓形成を抑制することは、脳挫傷の治療となる可能性が示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yoich Katayama, et al.: "Role of Excitatory Amino Acid-Mediated Ionic Fluxes in Traumatic Brain Injury" Brain Pathology. 5. 427-435 (1995)

  • [文献書誌] Tatsuro Kawamata, et al.: "Tissue Osmotic Potential and Brain Edema in Cerebral Contusion" Advances in Neurotrauma Research. 6. 27-30 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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