Estramustine phosphateの10^3μMのstock solutionを作製し、ひとglioma細胞U87MGを用いて次の実験を行った。 (1)MTT assay;drug cytotoxityを検定し、投与濃度 及び投与時間依存性に細胞増殖を抑制した。(ID50=4.6μM) (2)collagenolysis assay;matrix metalloproteaseのsubstrateである^<12>C labelled collagen typeIV溶液をペトリ皿に入れ、一晩乾燥する。ここにEstramustine溶液(0〜10μM)に入れた細胞を10^7個(5ml)のせて、30分〜48時間後に溶け出した^<12>Cをscintillation counterで測定し、細胞のtype IV collagenase活性の変化を分析した。投与濃度 及び投与時間依存性に活性は低下していた。 (3)zymogram;Estramustine溶液(0〜10μM)に負荷した細胞の培養液をextracellular matrixとして培養24時間後取り出し、あらかじめcollagen type IVを含ませたSDS-PAGE gelで電気泳動を行い、一晩collagenase賦活液でproenzymeを活性化して、collagenの融解によりtype IV collagenaseの活性を検定した。 (4)haptoinvasion assay;Boiden chamberを用いて、Estramustine溶液(0〜10μM)に入れた細胞を10^3個いれて、matrigelを塗布したmembraneの裏面へinvadeした細胞の数を観察することによって、腫瘍細胞の侵潤能にたいするEstramustineの抑制効果を確かめた。 今後はmicrorubuleがcell cycleに極めて重要な役割を担っていることから、抗microrubule剤であるEstramustineがglioma細胞にprogrammed cell death(apoptosis)をおこす可能性について研究をすすめていく方針である。
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