研究課題/領域番号 |
07671550
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
山内 康雄 関西医科大学, 医学部, 助教授 (00121997)
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研究分担者 |
安田 敬済 関西医科大学, 医学部, 助手 (60230223)
稲垣 隆介 関西医科大学, 医学部, 助手 (10213109)
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キーワード | Myelomeningocele / Chiari malformation / mouse medel / ヒト |
研究概要 |
われわれはこれまでに先天性二分脊椎マウス(delayed Splotch,Spd/Spd)やビタミンA誘発二分脊椎マウスモデルで、胎生初期の脳室が正常マウスの脳室に比べて小さいことを報告し、McLoneらの仮説(Unified theory)と同様の考えを持っている。また、取り出した胎児を外科的に手術することで作製したspina bifidaのマウスモデルでも胎生の比較的早い時期には正常のマウスに比べて脳室の発達が著しく悪いことを観察し報告した。平成6年までの研究では、C57系のマウスで胎生12日に体内手術を施行し、胎生14日まで継続培養(腹腔内)することで、脊髄レベルに髄膜瘤様の変化を作成できたマウスではコントロールマウスに比べ、頭蓋内の容積、特に髄液腔の狭小化が認められていた。われわれの今までの研究では、脊髄髄膜瘤に伴うChiari奇形では、その原因に髄液循環動態の変化の存在することが示唆されている。平成7年は、さらに胎生16日まで継続培養することで、数匹の胎児で、後頭蓋窩内容の脊髄内への陥入と思われる解剖学的な変化が認められた。このことは、前記の仮説を裏付ける所見と思われる。平成8年は、さらに手術する胎児の数を増やし、これらの所見が、統計学的に意味のあるものか否かを検討する。さらに、これらの所見が、先天的に脊髄や脳に奇形を有するSpd/Spdマウスの所見とどのような点で相違があるかまた類似性があるかを検討する。 今までの、最大の問題点は、胎内手術の困難さである。これは、単に手術の困難さのみならず、その後の、胎内培養の困難さが克服されていないためと思われる。 平成8年度:胎内手術を継続し、脊髄を胎生の比較的早い時期に、手術をしたら、後頭蓋窩にどのような変化が生じるかを調べる。さらには、Spd/Spdマウスの後頭蓋窩の変化と比較検討する。 平成9年度:胎内手術を施行したマウスの手術部位ならびに後頭蓋窩を免疫組織学的に検索する。さらに、これらの結果をSpd/Spdマウスと免疫組織学的に比較検討する。
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