1.実験的ステロイド骨粗鬆症に対するビスフォスフォネートの予防効果 Wistar系雌ラット7カ月齢を用い、生理食塩水を投与したcontrol群、プレドニゾロン2.5mg/kgとYM175を0.03mg/kg、0.3mg/kg、およびその溶媒を投与したPSL+YM-low群、PSL+YM-high群、PSL+vehicle群の4群を作製した。投与はすべて週6回8週間背部皮下に行った。脛骨でVillanueva染色した非脱灰標本と、脱灰TRAP染色標本を作製し、骨形態計測を行った。血清と尿の生化学検査も行った。骨量はcontrol群に比べ他の3群では有意に低値であった。骨形成および骨吸収のパラメターはいずれもcontrol群に比べPSL+Y75-low群、PSL+YM-high群で低値であった。また、ステロイドとYM175の同時投与により血清P値の上昇が認められた。 2.プレドニゾロンを投与したマウス骨芽細胞様細胞MC3T3-E1の分化に及ぼすhPTH(1-34)の作用 MC3T3-E1を用い、Control群:基礎培地で培養、PSL群:基礎培地+PSL10^<-9>or10^<-6>M、h-PTH間欠群:基礎培地+hPTH50ng/ml、PSL+hPTH間欠群:基礎培地+PSL10^<-9>or10^<-6>M+hPTH、の4群で行った。1サイクルは48時間とし、hPTHははじめの6時間のみ添加した。PSL10^<-6>M群とPSL10^<-6>M+hPTH間欠群の総蛋白量はControl群よりも減少した。ALP活性はhPTH間欠群とPSL投与群はControl群より高かった。PSL投与+hPTH間欠群はPSL投与群よりもALP活性が上昇した。PTH/PTHrP受容体のmRNAは培養初期では全群で同等に出現していが、後期では、PSL10^<-6>M群とPSL10^<-6>M+hPTH間欠群で出現が増強した。
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