研究課題/領域番号 |
07671589
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
橋本 淳 大阪大学, 医学部, 助手 (40237938)
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研究分担者 |
大久保 公策 大阪大学, 細胞生体工学センター, 助教授 (40233069)
高岡 邦夫 信州大学, 医学部, 教授 (30112048)
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キーワード | 骨粗鬆症 / マーカー / サブトラクションハイブリダイゼイション / 骨形態計測 / 新規遺伝子 |
研究概要 |
低骨量患者と正常骨量患者間の遺伝子発現の違いを検討する目的で、変形性股関節症患者や大腿骨頸部骨折患者の手術の際、RNAを抽出用に転子間部の海綿骨を採取してきた。患者の骨塩密度評価は二重エネルギーX線吸収法(dual energy X-ray absorptiometry)を用いて多数の部位で行ってきたが、骨塩密度の低下は部位により異なることが明らかとなってきた。つまり、腰椎と大腿骨間や、また同じ大腿骨近位部であっても頸部とWard's三角部間では骨塩密度の低下の程度に差異が大きいことが明らかとなった。このことは局所の骨の遺伝子発現状況を比較して行く本研究では、低骨量群と正常骨量群の区別を二重エネルギーX線吸収法による骨塩密度定量で行うことが不正確であることを意味するものである。また大腿骨頸部骨折患者からの採骨の場合、大腿骨骨塩密度の測定は行えない場合もある。そこで、RNAを抽出するのに利用する局所の骨の骨量評価を可能にし、採骨し得た全症例の骨量評価を可能にするという2つの利点を得る目的で、骨を採取した際に、海綿骨片の半分をメチルメタクリレート包埋し、骨形態計測による局所の骨量定量で低骨量骨と正常骨量骨を判別する方法に変更した。現在、20症例の大腿骨転子間部の骨からRNAの抽出を終了し、それぞれの骨の骨量定量用の硬組織切片の作成を行いつつある。この評価法で得られた低骨量者と正常骨量者の間でサブトラクションハイブリダイゼイションを行う予定である。また、ヒト培養骨芽細胞から既に我々が全長配列同定している種々の新規遺伝子をプローブとして、これら骨量評価をしている全症例のtotal RNAでノザーンハイブリダイゼイションを行い、骨量の変化との関連についても調べている。
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