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1995 年度 実績報告書

腰痛発症における交感神経因子のメカニズム

研究課題

研究課題/領域番号 07671608
研究種目

一般研究(C)

研究機関福島県立医科大学

研究代表者

渡辺 栄一  福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (60182903)

研究分担者 杉浦 康夫  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50093042)
菊地 臣一  福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80045773)
キーワード交感神経 / 神経ペプチド / Hot plate test / 化学的交感神経遮断
研究概要

腰痛の責任レベルの同定
下肢痛または腰痛モデルの検討により、それぞれの疼痛発症責任レベルを固定することを試みた。
(1)疼痛モデル作成
A.下肢痛モデル:坐骨神経に疼痛発生物質であるブラジキニンを投与することで、下肢痛モデルが作成された。しかし、このモデルで下肢痛に伴う痛覚過敏の有無は現在検討中である。
B腰痛モデル:椎間板にブラジキニンを投与し、腰痛モデルを作成したが、ラットでの腰痛確認は困難であり、評価については、現在検討中である。
(2)責任レベルの同定
腰痛モデル作成が遅れているため、責任レベルの同定には至っていない。
2.腰痛と交感神経の関係
手術的腰部交感神経切除群と化学的交感神経遮断群を用い、以下の実験を行い、交感神経の腰痛への関与を検討した。
(1)Hot plate test:侵害刺激(熱刺激)に対する反応時間の延長が、腰部交感神経切除群で、術語2日目から、化学的交感神経遮断群では、6-OHDA注射後24時間から認められた(p<0.05)。
(2)腰部硬膜における神経ペプチド陽性線維の分布:CGRP陽性線維の分布密度が、腰部交換神経切除群の術側で、健側と比べて平均45.5%に減少していた(p<0.05)。一方、化学的交感神経遮断群におけるCGRP陽性線維の分布密度は、無処置群と比べて平均388%と著しい上昇を認めた(p<0.05)。
(3)後根神経節内のCGRP陽性細胞:腰部交感神経切除群において、後根神経節(L1-6)のCGRP陽性細胞の数や大きさは、術側と健側で差はなかった。
以上の結果から、腰痛伝達経路として、交感神経幹内を走行し硬膜に分布する知覚神経の伝達経路の存在することが確認され、交感神経線維が痛覚閾値を修飾することが考えられた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 渡辺栄一、菊地臣一: "整形外科における神経根ブロックの現況" 日本臨床整形外科医会会誌. 19. 9-15 (1994)

  • [文献書誌] 渡辺栄一、菊地臣一、佐藤日出夫: "腰椎椎間板ヘルニア術後成績不良例の検討" 東日本臨整会誌. 6. 98-102 (1994)

  • [文献書誌] Y.Sekiguchi,Y.Konnai,S.Kikuchi and Y.Sugiura: "An anatomic study of neuropeptide immunoreactivities in the lumbar dura mater after lumbar sympathectomy" Spine. 21(in press). (1996)

  • [文献書誌] Y.Sekiguchi,Y.Konnai,S.Kikuchi,and Y.Sugiura: "THE PEPTIDERGIC FIBERS OF THE RAT LUMBAR DURA MATER WITH SPECIAL REFERENCES TO SYMPATHETIC AND SENSORY NERVES" International Society for the Study of the Lumbar Spine abstracts book. 22 (1995)

  • [文献書誌] 関口泰史、近内泰伸、菊地臣一、西山慶治、: "脊髄硬膜・後根神経節のペプチド陽性線維(第3報)" 日整会誌. 69. 1594 (1995)

  • [文献書誌] Y.Sekiguchi,Y.Konnai,S.Kikuchi,and Y.Sugiura: "AN ANATOMICAL STUDY OF SYMPATHETIC EVENTS ON OCCURRENCE OF LOW BACK PAIN" Combined Orthopaedic Research Scieties Meeting abstracts book. 106 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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