研究課題/領域番号 |
07671611
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
佐鹿 博信 横浜市立大学, 医学部, 講師 (50235298)
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研究分担者 |
水落 和也 横浜市立大学, 医学部, 講師 (60254182)
安藤 徳彦 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (30254197)
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キーワード | 肢体不自由児 / 機能障害評価 / 学校教育 / 小児ADL / リハビリテーション |
研究概要 |
1995年度実績:A)1984年から11年間の一般校肢体不自由児リハビリテーション検診(リハ検診)の機能障害調査表とFAI質問表をデータベース化した。B)1995年度リハ検診を実施した。C)5段階18項目の小児機能障害評価表(ADL for Children:ADLC)を作り、リハ検診参加者の保護者と担任教師から評価回答を得た。D)4段階26項目のFAI質問表を5段階28項目の学校生活適応評価表(School Life Adaptation Inventry:SLAI)へ改訂し、リハ検診参加者の担任教論から評価回答を得た。結果:A)リハ検診参加者数は合計1044名に達した。参加者数は年々漸増し、1994年度は117名で約50%の参加率に達した。(横浜市の一般校在籍の肢体不自由児は推定で約240名)。脳性麻痺が約45%、二分脊椎が約15-20%、神経筋疾患が約15%、骨関節疾患が15-20%であった。室内独歩不能の者は約25%、屋外車椅子移動の者は約15-20%であった。B)1995年度リハ検診の参加者は131名(脳性麻痺56名、二分脊椎20名、神経筋疾患13名、骨関節疾患17名)であった。校内移動能力は歩行90名、車いす18名(要介助11名)であった。学校生活への適応判定では、適応良好73名、可29名、不可6名であり、これは知的能力と有意であり、校内移動能力や車いす能力と有意でなかった(x^2検定)。C)SLAI総合点は、知的能力、歩行速度、Barthel Index(BI)などと有意相関であった。SLAIは適応判定、普通級と特殊級の所属、知的能力、移動能力などと有意であった(ANOVA)。以上より、SLAIは学校生活への適応判定のための機能評価として妥当性があると考えられた。SLAIの項目と評価の基準を再度改訂することが必要であった。D)保護者と担任教師によるADLCの各項目の評価点は、t検定で有意差がなく、相関係数は有意であった。したがって、検者間信頼性は良好であった。ADLCとBIおよびSLAIの得点は、有意な相関であった。ADLCを再改訂し評価の基準を簡素化することが必要と考えられた。
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