これまでの実験により、cryopreservationしても組織のviabilityを保つことは、可能であることが示唆されている。 本年度はまず、保存された筋肉組織のviabilityを評価する方法を考案することを目的として研究を進めてきたが、遺伝子を評価することで保存組織のviabilityが評価できることが示唆された。この結果をもとに、この評価方法を用いて、血管柄付きで移植した筋肉を評価すると、1時間および3時間の室温阻血後に再接着した筋肉は、3日および7日後の時点での評価で、control群と比較してviabilityに有意な差はみられなかった。しかし、6時間の室温阻血後の再接着では、control群と比較すると有意な差が認められた。この結果から、保存方法や保存時間の差による微妙な違いをこの評価方法で評価できることがわかった。 現在は、4℃で保存することにより組織のviabilityが十分に保たれるのか、また4℃で保存した筋肉を血管柄付きで移植してもそのviabilityが十分に保たれるのかを検索しているところである。さらに種々の保存方法を用いて組織を保存し、それを血管柄付きで移植した後、この評価方法を用いて評価し、最適な保存方法を見出すことを目標として実験を継続する予定である。
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