研究課題/領域番号 |
07671646
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
まき田 浩史 東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (20199657)
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研究分担者 |
山田 一郎 東京医科歯科大学, 医学部, 助教授 (90182518)
横山 訓典 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (00014176)
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キーワード | セボフルレン / 薬物動態 / 磁気共鳴スペクトル |
研究概要 |
体重2.9kgから3.4kgの14匹の兎を脳群(B)、横紋筋群(M)、肝臓群(L)に分けた。ケタミン筋注後、ケタミンとキシラジンで静脈麻酔をし、気管切開をし人工呼吸を開始した。4%のセボフルレンを一定時間吸入させた後、セボフルレンの吸入を停止し各臓器からの排泄を19F MRSで測定した。B群は開頭し硬膜の表面に、M群、L群はそれぞれ、大腿筋、肝臓の表面に直径1cm、2巻きの表面コイルを置き、4.7Teslaの磁場の中で120分間測定した。同時に呼気ガス中のセボフルレン濃度も測定した。 【結果】 セボフルレン吸入時間は111±10.9分、Paco2は34.5±4.6mmHgであった。排泄開始時を100%とし、それぞれの臓器からの洗い流し曲線をカーブフィットさせたところ、以下の式で表わされるBiexponential curveによくフィットした。 y=k1^*e(-x/τ1)+k2^*e(-x/τ2)(y:排泄割合、x:時間(分)、k1、k2:定数、τ1、τ2:時定数)k1、k2、τ1、τ2の値は以下の様になった。脳では、τ1=10,2、τ2=151、筋では、τ1=24.3、τ2=131、肝では、τ1=5.5、τ2=105であった。時定数は、全体の63%が排泄された時の時間を表わしている。 薬物動態学的には、単一臓器からの排泄は、Monoexponential curveで説明されるはずで、今回の結果はそれとくい違う。今回の結果は、それぞれの臓器の中でも排泄の速度の異なる2つの何らかの"成分"が存在することを示唆する。 【結論】 肝、脳、筋からのセボフルレンの排泄を、2つの成分に分けて考えた。速い方の成分は、肝、脳、筋の順に遅い方の成分は、肝、筋、脳の順に排泄が速かった。
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