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1995 年度 実績報告書

選択的神経細胞死におけるSpreading depressionの役割

研究課題

研究課題/領域番号 07671685
研究種目

一般研究(C)

研究機関杏林大学

研究代表者

飯島 毅彦  杏林大学, 医学部, 助手 (10193129)

研究分担者 三川 宏  杏林大学, 医学部, 教授 (90206029)
佐和 弘基  杏林大学, 助手 (80135912)
塩川 芳昭  杏林大学, 医学部, 講師 (20245450)
斉藤 勇  杏林大学, 医学部, 教授 (20186927)
キーワード脳虚血 / Spreading depression / 選択的神経細胞死 / グルタミン酸 / MAP2 / マイクロダイアライシス / 海馬CA1 / 脳血流量
研究概要

Spreading depression(SD)による細胞障害の病態生理を検討するためFischer ratを用いて実験を行った。SDは反応性の血流量増加を伴い、このため増大するエネルギー消費を補償している。この反応性の血流増加を抑えるために片側の頸動脈結紮を行った。SDをKClにて引き起こし、頸動脈結紮群と非結紮群で細胞障害の程度を比較した。その結果、SDと頸動脈結紮により、細胞骨格蛋白であるMAP2の欠損が大脳皮質および海馬CA1に引き起こされることが示された。この現象はSDのみ、頸動脈結紮のみあるいはsham operationでは起こされず、この細胞障害がSDと血流量増加の制限の両者により引き起こされることが示された。次にSDに伴うGlutamateの増加をマイクロダイアライシス(科学研究費により購入)により測定し、SDと血流量の制限によりGlutamateが増加するかを検討した。その結果、SDとともにGlutamateは急速に増加するが、血流量が減少するとSDの持続時間が延長し、それに伴いGlutamateも増加することが示された。以上の結果から反応性の血流量増加が抑えられるとSDの持続時間が延長し、これがGlutamateの放出を促し、これが、細胞障害を引き起こす可能性が示唆された。このメカニズムが反応性の血流量増加が制限されている梗塞周辺部のpenumbraにおける細胞障害のメカニズムであると考えられる。また、近年、Apoptosisによる細胞障害のメカニズムが明らかにされつつあり、Apoptosisの特徴であるDNAのfragmentationをTUNEL法にて検出できる。現在、このTUNEL法にてSDがApoptosisを引き起こすかを検討している。平成8年度はこのSDとApoptosisの関係を検討する予定である。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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