• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

選択的紫外線照射による前立腺前癌病変の遺伝子解析

研究課題

研究課題/領域番号 07671710
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

松島 常  東京大学, 医学部・附属病院(分), 助手 (60157310)

キーワード前立腺癌 / p53 / DNA ploidy / PCR / SSCP / immunohistochemistry / PIN / image cytometry
研究概要

(目的)前立腺前癌病変と考えられているPINについて遺伝子レベルで検索し,生物学的特性を明らかにする.(対象と方法)前立腺全摘40例,剖検20例のホルマリン固定パラフィン包埋ブロックから癌,PIN,BPH各病変を検索し,該当するブロックを5μmに薄切し,抗p53Ab,DO7による免疫染色,Feulgen染色とCAS200 image analyzerによるDNA ploidyの測定,及びSURF法(Shibataら,1993年)による選択的なDNA抽出とp53exon4-9のPCR-SSCPによるLOHの検索を行った.(結果)p53陽性細胞は基底細胞,PIN,癌で認められ,低分化癌で特に強い染色性が認められた.p53染色性とDNA aneuploidは有意な正の相関を示した.癌のLOHは5例(12.5%)に認め,exon4(1例),exon5(3例),exon7(1例)であった.PINにおいては癌の合併のない孤立型PINでは0%,癌の合併のある併存型PINでは4例(40%)にLOHを認めた.この4例はいずれも合併する癌と同一のexonにLOHを示した.(考察)p53のmutationはPINでも生じていることが示された.しかし,これらはすべて併存型PINであった.この結果はPINが前癌病変であることは支持するのではなく,合併する癌の管腔内進展である可能性を示唆している.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Matsushima,H et al.: "bcl-2 expression in prostate cancer and its relotianship to cell" cycle and prognosis,Int.J Urol. 3. 113-117 (1996)

  • [文献書誌] Fujita K,Matsushima,H et al.: "Phyllodes type of atypical prostatic hypurplasia" Int J Urol. 3. 158-160 (1996)

  • [文献書誌] Suzuki M,Matsushima,H et al.: "Nuclear DNA ploidy of testisular tumors." Urol.Int.57. 203-208 (1996)

  • [文献書誌] 藤田,松島 他: "骨転移を有する前立腺癌に対する初期治療としての内分泌化学療法" 泌尿器外科. 8. 1011-1014 (1995)

  • [文献書誌] 松島常,他: "早期前立腺癌の最新の治療と老年者への適応" Geriatric Medicine. 33. 1395-1398 (1995)

  • [文献書誌] 松島常,他: "前立腺癌ホルモン不応化因子の検討" 日本尿路悪性腫瘍研究会記録. (印刷中). (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi