研究課題/領域番号 |
07671744
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
野口 和美 横浜市立大学, 医学部, 助教授 (10164675)
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研究分担者 |
穂坂 正彦 横浜市立大学, 医学部, 教授 (30106330)
武田 光正 横浜市立大学, 医学部, 講師 (70244499)
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キーワード | ゴナドトロピン / アンドロゲン / フィードバック調節 |
研究概要 |
成熟雄ラットの下垂体より前葉細胞を分離し、トリプシン処理により短層培養を行った。アンドロゲンのLH分泌に及ぼす影響をLHをRIAにて測定した。テストステロンはFSH基礎分泌を促進し、FSHの下垂体細胞内での生合成を刺激したが、LH分泌には影響しなかった。ラット下垂体前葉細胞を用い、抗gonadotropinβ-subunit抗体によるcell immunoblot assay(CIBA)を行なった。これにより単一細胞レベルでのLHの分泌パターンを解析した。テストステロン10ng/ml添加群と非添加群の二群に分けて72時間培養した。確立されたCIBA法を用いて、下垂体単一細胞からのLH分泌におよぼすアンドロゲンの影響を観察した。単一細胞あたりのLH分泌量(control 379±60,テストステロン投与415±12.5fg/cell)およびLH分泌細胞数はアンドロゲン投与により変化しなかった。 成熟雄ラットの下垂体より前葉細胞を分離し、テストステロン10ng/ml添加群と非添加群の二群に分けて72時間培養した。テストステロンを十分に洗浄除去した後、10nMLH-RH(luteinizing hormone-releasing hormone)を6時間作用させてゴナドトロピン分泌細胞よりLHを放出させた。テストステロン投与によりimmunoreactive LHの放出は有意に抑制された。すなわち負のフィードバックが認められた。一方成熟マウス精巣よりライディッヒ細胞を分離し、下垂体前葉の培養細胞より得たそれぞれのLH溶液をライディッヒ細胞浮遊液に添加し、分泌されるテストステロンをRIAにて測定した。テストステロン添加群より得られたLHによって、ライディッヒ細胞からのテストステロン分泌は有意に増加した。すなわちテストステロン存在下で下垂体前葉細胞を培養すると生物活性の高い(B/I ratioの高い)LHが生成されることが明かとなった。
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