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1995 年度 実績報告書

経皮的超音波断層法による膀胱壁厚測定と膀胱機能との関係を明らかにする研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671746
研究種目

一般研究(C)

研究機関京都府立医科大学

研究代表者

渡辺 真  京都府立医科大学, 泌尿器科学教室, 助手 (60244597)

研究分担者 小島 宗門  京都府立医科大学, 泌尿器科学教室, 講師 (80178269)
キーワード神経因性膀胱 / 膀胱機能検査 / 排尿障害 / 経皮的超音波断層法 / 前立腺肥大症
研究概要

まず、膀胱壁厚測定方法を、以下のように確立した。患者の膀胱が充満した状態で、超音波診断装置に接続した7.5MHzのリニアプローブ(設備備品費で購入)を用いて、恥骨上から膀胱前壁の超音波断層像を描出し、膀胱壁の厚さを測定する。その後、排尿もしくは導尿により、膀胱内の尿量を測定する。膀胱壁の厚さは膀胱内尿量により変化するため、膀胱を球体にシュミレーションし、膀胱壁厚と膀胱内尿量から膀胱壁体積を算出することにより検査結果を標準化する。膀胱壁の比重がほぼ1であるので、求められた近似的膀胱重量を、臨床的パラメータとして用いることが適切であることが明らかになった。さらに部検で得られたヒト膀胱10例を用いた基礎的検討から、膀胱壁の厚みはどの部位でもほぼ同じであることが確認された。
次に、正常例および前立腺肥大症症例に対し実際の測定を施行し、臨床的意義についての検討を開始した。対象は当施設において経直腸的超音波断層法で前立腺肥大症と診断された56例と、正常(排尿障害がなく、神経因性膀胱や下部尿路疾患のない病院コントロール)42例とした。正常群の膀胱重量は、25.5±5.6g(平均±標準偏差)、前立腺肥大症の膀胱重量は47.2±16.2gと、両群間に有意差が認められた。また膀胱重量が35.0g未満の場合には、50例中42例が正常例であるのに対し、35.0g以上の場合には、48例全例が前立腺肥大症であった。
以上のことから、膀胱重量測定は、前立腺肥大症などの下部尿路閉塞の有無を予想する上で極めて有用であることが明らかになった。今後さらに他の臨床的パラメータとの整合性について検討を要する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Munekado Kojima et al.: "The possible use of ultrasonic measurement of estimated bladder weight in patients with underactive neorogenic bladder." Neurology and Urodynamics.14. 430-431 (1995)

  • [文献書誌] Munekado Kojima et al.: "Quantitive evaluation of estimated bladder weight (EBW) in men with infravesical obstruction osing transabcloiniral sonography-a preliminary study." Neurology and urodynamics.14. 453-454 (1995)

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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