研究課題/領域番号 |
07671777
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 滋賀医科大学 |
研究代表者 |
野田 洋一 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (50115911)
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研究分担者 |
和久田 晃司 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (90263045)
山出 一郎 滋賀医科大学, 医学部, 助手 (40252390)
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キーワード | 脱落膜細胞 / 子宮内膜間質細胞 / 脱落膜化 / マウス子宮内膜 / PCNA陽性細胞 |
研究概要 |
本年度は、まず第1の実験として、マウス子宮内膜間質細胞の回収法の開発を試み、alpha-MEM+10%FCSを培養液として用い、これにestradiol 20pg/mlおよびprogesterone 10ng/mlを添加し、37度5%CO2 in airの条件にて培養を試みた。具体的には、4週令の未熟マウス10匹の子宮を切除しこれを細切したあと1%トリプシン、4度Cで60分、ついで1%コラ-ゲナーゼにて4度C、60分の処理を行い、グラスウ-ルのフィルターによる処理を2度行い、ついてパーコールによる遠心分離によって、およそ95%の純度のendometrial stromal cellを得る事に成功した。これを上記条件下で培養を続ける事によって、培養後7日で細胞はおよそ5倍に増加した。またestradiolおよびprogesteroneを前記濃度で添加する事によって、培養開始後4日後から大型の細胞が出現するようになり、培養後7日頃にはおよそ70%の細胞が大型のものに変化した。これは更に詳細に検討をする事が必要であるが、in vitroで脱落膜化が誘導されたと解して良いと考えている。現在電顕による超微形態がどの様なものであるのか検討中であるが、更に脱落膜化にともなって表現される各種マーカーについてもその出現を免疫組織学的に検討する必要があると考えている。 ついで第2の実験として、着床後の最初の72時間に進行する胎盤形成過程におけるヒロフォブラストの増殖と胎盤形成過程の形態的変化を経時的に観察し、その際に脱落膜に表現される機能的変化をPCNAの陽性率で検討したところ、子宮内膜の間膜側で陽性細胞が多く観察され、トロフォブラストの増殖の盛んな部位がこれを取り巻く脱落膜に影響を与えている事が解った。今後此の部位の脱落膜を採取し、どの様なマーカーが表現されているかを検討する予定である。
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