研究分担者 |
秋山 正史 香川医科大学, 医学部, 助手
山城 千珠 香川医科大学, 医学部, 助手 (40243761)
林 敬二 香川医科大学, 医学部, 助手 (30201718)
柳原 敏宏 香川医科大学, 医学部・附属大学, 講師 (90166546)
神保 利春 香川医科大学, 副学長 (50010179)
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研究概要 |
周産期医療の発達により我が国の周産期死亡及び母体死亡は著明に減少しているがさらなる向上のためには、地域全体におけるスムーズな医療情報の共有が重要である。そのためには、医療施設間はもちろん、家庭と医療施設の間にも、相互間に有効な通信手段が必要となる。本研究の目的はインターネットを用いて、家庭と医療施設を想定した周産期ネットワークシステムを確立することにある。 基本システムは在宅用胎児監視装置windowsパソコン、通信解析ソフト、よりなる。在宅用胎児監視装置は操作性に重点を置き、妊婦がNSTの記録終了後,電話回線にコードを接続し伝送ボタンを押すと,自動的にネットワークに接続が行われ,ICメモリ中の心拍情報は,商用ネットワークを経由してインターネットに接続され送信される。伝送する基本データは妊婦のID,氏名,週数,記録日時,心拍陣痛情報であり心拍データサンプリングは,胎児心拍数1秒4回,子宮収縮1秒1回で20分のデータ収録で6000バイトになる。データ転送にあたってはテキストファイル(26400バイト)に変換し電子メールの形式で送る。送られてきたデータは解析ソフトにより自動診断され、結果は(心拍数基線,細変動,Acceleration,Decelerationの高さ,深さ,回転)随時グラフィック表示される。通信解析ソフトはVisual Basicを基本に作成し(約48K byte)、日本語及び英語モードのwindows上でnativeに作動し、相互にデータの互換性がある。 これまでハイリスク妊婦に延べ1000回も伝送を試みた結果,海外の医療施設との通信も含め、臨床的に十分利用できる事が確認された。本システムでは,インターネットを介することにより,今回述べた医療施設間、家庭と医療施設間のみならず,医療機関内における胎児心拍数情報,子宮収縮情報伝送システムにも転用が可能でありその応用範囲は広い。
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