まず手術においてられた子宮頚癌、卵巣癌の組織よりRNAを抽出した。その材料を用いてRT-PCRを施工し、CD44v3からv6のmRNAについて検討した。PCRに使用するprimerはすべてアイソフォームに共通するCD44のsequenceの513から540、90から922の2種類を用いる。得られたPCR産物に対して、各variantに特異的なsequenceの部分を用いてsouthern blot hybridizationを施行し、どのvariantが発現しているか確認した。子宮頚癌においてはリンパ節転移例でCD44variant6 (v6)のmRNAが増幅している例が多く、やはり転移との関連が疑われた。しかし卵巣癌においては明らかな傾向は認められなかった。子宮頚癌においては、mRNAの評価は原発巣だけではなく転移巣に対しても行ったが、転移リンパ節でもやはりCD44v6のmRNAが増幅していた。
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