研究課題/領域番号 |
07671848
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
宮田 英雄 岐阜大学, 医学部, 教授 (90021469)
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研究分担者 |
白戸 弘道 岐阜大学, 医学部・附属病院, 助手 (30187538)
水田 啓介 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (10190638)
伊藤 八次 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (60135192)
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キーワード | 前庭代償 / 静的症候 / 自発眼振 / 頭部偏位 / 動的症候 / 遊泳検査 / グルタミン酸受容体遮断薬 / NMDA受容体拮抗剤 |
研究概要 |
一側の抹消前庭からの入力の遮断により、平衡機能障害の諸症候が現れる。静的症候として、前庭眼運動系の不均衡により眼振が、前庭脊髄系の不均衡により頭部や体幹の傾きが生じる。また動的症候として、身体運動の偏倚傾向などが認められる。これらの症候が時間の経過とともに軽減する前庭代償がおこるが、その神経機構や発現機序についての研究の一環として、今回、グルタミン酸受容体遮断薬とNMDA受容体拮抗薬を用い、前庭代償におけるグルタミン酸受容体の役割を検討した。 (方法)実験動物は4週齢ハートレー系雄モルモット(250-300g)を用いた。被験化合物は、グルタミン酸受容体遮断薬としてNC-1200(50mg/kg投与群、25mg/kg投与群)とNMDA受容体拮抗薬としてMK-801(0.2mg/kg投与群、0.1mg/kg投与群)を用いた。一側内耳破壊はアルサニル酸を鼓室内注入することにより行った。破壊3時間後に被験化合物を投与し、破壊6時間後より自発眼振および頭部偏位を計測した。2日目より被験化合物を1日1回34日間投与した。動的症候は、遊泳検査を用いてコントロール群(C群)と比較し評価した。(結果)一側内耳破壊群はC群と比較してNC-1200投与、MK-801投与で自発眼振、頭部偏位の発現は抑制されたが、前庭代償は促進されなかった。動的症候の前庭代償はMK-801の0.2mg/kg群では遅延する傾向を認めた。
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