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1995 年度 実績報告書

音声基本周波数制御における喉頭調節の連続性

研究課題

研究課題/領域番号 07671852
研究種目

一般研究(C)

研究機関滋賀医科大学

研究代表者

北嶋 和智  滋賀医科大学, 医学部, 教授 (10108996)

研究分担者 片岡 英幸  滋賀医科大学, 医学部, 助手 (00224436)
キーワード音声基本周波数 / 声門下圧 / 輪状甲状筋 / 甲状被裂筋
研究概要

1。実験結果から、以下の観察が得られた。
1)単位声門上下圧差あたりの音声基本周波数(Fo)の変動をdF/dPとする。Foを横軸に、dF/dPを縦軸にとって、両者の関連を見た。地声の範囲内で、男では200Hz、女では250Hz付近に谷を有するV字型の関連図を示した。この谷の部分は常にマイナスのdF/dP値を示した。
2)輪状甲状筋(CT)と甲状披裂筋(TA)の筋活動(筋電図)は、Fo上昇とほぼ平行して増加した。
3)喉頭ストロボスコープによる観察では、Fo上昇とともに声帯長は伸張し、振動巾は減少を示した。
4)声門下圧はFoとともに緩い上昇を示した。呼気流量はFoとは一定の関連を示さなかった。
5)声の強さはV字型には影響を及ぼさなかった。
2。観察から以下の考察を得た。
1)声の強さあるいはTA活動はV字型(FoとdF/dPの関連図において)との関連はない。
2)CT活動がV字型の主役である。
3)CTとTAの筋電図の活動電位の比率はV字型と直接の関連はない。
4)声門下圧、呼気流量はV字型と直接の関連はない。
5)dF/dPは、CT活動と空力要素の結果としての振動形態を表している。
6)dF/dPがマイナス値を示す周波数帯域は、振動モードの変換を示す帯域である。すなわち、Foの調節における主役が、声帯の伸展から振動巾の調整へと移行する帯域である。このことは、声門下圧がこの帯域でのFo調整に重要な役割を果していることを示す。
3。本研究の結論として、
地声の範囲内であっても振動モードの明確な変換がおこなわれており、その際の空力的要素の関与が判明した。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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