研究概要 |
蛋白抗原を用いた内耳局所二次免疫応答における内リンパ嚢上皮下リンパ球の免疫組織化学的解析を行い、IgG,IgM,IgA陽性Bリンパ球やhelper/inducer T細胞さらにはsuppressor/cytotoxic T細胞が動員されることが証明された。さらにこれらのTリンパ球のサイトカイン産生についてもRT-PCRを用いて検討中であり、現在のところIFN-r,IL-2についてmRNAの発現が認められている。さらにこの系において、外リンパ液中の神経伝達物質であるSPおよびVIPの濃度について検討を行ったが、VIP,SPいずれもサンドイッチELISA法により検出可能であった。現在、二次免疫応答が見られた内耳液でこれらの神経伝達物質の増減について検討中である。ラット内耳抗原の分離精製ならびに内耳特異抗原を用いた自己免疫疾患のモデルの作成は特異的抗原の分離に成功しておらず、方法論の問題も含め再検討中である。
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