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1995 年度 実績報告書

内耳血管条構成細胞の単離、培養と細胞膜輸送に関する組織、電気生理学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 07671871
研究機関宮崎医科大学

研究代表者

下園 政巳  宮崎医科大学, 医学部, 助手 (80271138)

研究分担者 牧野 浩二  宮崎医科大学, 医学部, 講師 (00145434)
東野 哲也  宮崎医科大学, 医学部, 助教授 (80145424)
キーワード血管条辺縁細胞 / 細胞内注入 / パッチクランプ / 細胞膜輸送
研究概要

(平成7年度)
実験動物として蝸牛が側頭骨に突出して、その取出しが時間的に早く可能なモルモットを用いた。これまでに行なってきた内耳コルチ器構成細胞の単離方法を用いて、まず血管条構成細胞の急性単離を試みた。これまでの細胞分散用酵素を用いて精密な細胞単離を行なったが、血管条構成細胞は細胞間の接着が密なこと、又それぞれの細胞に形態学的特徴に差がないことより細胞の単離、同定は困難であった。急性単離による細胞の生存性の低下も考えられるため、より生体にちかい血管条組織片の状態で単一細胞レベルでの細胞同定が可能かを検討した。実体顕微鏡下にモルモット内耳蝸牛血管条をらせん靱帯とともに採取した。酸素で飽和させた人工細胞外液中で還流しても、標本が移動しないようそれぞれ特製のメッシュを作製し固定した。単一細胞レベルでの実験を行なうには、まず単一細胞であるかどうかの確認を行なう必要がある。単一細胞の同定のために手段として細胞内色素注入を試みた。細胞のマ-キングとしては蛍光色素Lucifer yellowを蛍光顕微鏡下に用いた。細胞内注入はパッチクランプシステムを用いて微小電極によるiontophoresis法で行なった。取り出した血管条組織片の内リンパ側の単一細胞に注入を行ない、顕微鏡下に特徴的な多角形を呈する細胞の輪郭が浮かぶ事で、血管条構成細胞の中の血管条辺縁細胞であることが確認された。これにより細胞の同定が可能になったことで、これらの標本を用いてin situの状態で、今後血管条構成細胞の単一細胞レベルでの静止膜電位や細胞膜輸送のメカニズムがパッチクランプシステムを用いて解析することが可能となった。

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公開日: 1997-02-26   更新日: 2016-04-21  

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