研究課題/領域番号 |
07671878
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研究種目 |
一般研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
大橋 淑宏 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (60160602)
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研究分担者 |
大野 義春 大阪市立大学, 医学部, 助手 (00271180)
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キーワード | allergic rhinitis / immunotherapy / specific IgE / specific IgG4 / cytokine / IL-4 |
研究概要 |
過去10年間に私が免疫療法を施行してきた通年性アレルギー性鼻炎患者を対象として、本療法の問題点を統計学的手法により解析した。その結果、最大の問題点として、臨床効果の出現、特に鼻閉の改善までに数ヶ月の治療を要することが得られた。しかし、免疫療法を長期(5年以上)に継続することによって、鼻閉の改善は加速的になされることも同時に見い出した。また、これらの症例より定期的に採取し保存してきた血清を用いて、抗原特異的IgE抗体およびIgG4抗体、IL-4の経時的推移を観察した。その成績より、免疫療法における早期効果には遮断抗体として働くIgG4抵抗の増加が関与しており、長期的な治療において認められる臨床効果は主としてIgE抗体の減少に起因していることが判明した。また、免疫療法初期におけるIgE抗体の一過性の増加が本療法における早期効果の乏しい原因となっている可能性が判明した。また、IgE抗体の推移はTh2サイトカインであるIL-4の推移と相関していることも新知見として得られた。さらにTリンパ球の増殖や活性化の指標として、可溶性IL-2受容対(sIL-2R)を長期免疫療法施行症例で検討し、免疫療法年数ともにsIL-2Rは減少することが判明した。また、現在、血清中のIL-5およびインターフェルン-γ(IFN-γ)の濃度の推移に関しても検討中であるが、免疫療法によってIFN-γの濃度は増加する傾向にあることが判明しつつある。したがって、免疫療法の作用機序として、Th-1とTh-2タイプのサイトカインの不均衡の是正も関連している可能性が現状では予想される。この点を今後症例数を増加するなかで統計学的にも検討する予定である。
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