• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

内耳における浸透圧調節機構の解析-末梢性めまいの病態解明のために-

研究課題

研究課題/領域番号 07671879
研究機関奈良県立医科大学

研究代表者

松永 喬  奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10028475)

研究分担者 山中 敏彰  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (90271204)
金田 宏和  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (40275326)
上田 隆志  奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (10232753)
家根 旦有  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (40220199)
藤田 信哉  奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (20165385)
キーワードミオイノシトールトランスポーター / 内耳毒性 / アミロライド感受性ナトリウムチャンネル / 神経変性
研究概要

本年度は、内耳に対する種々な薬物の影響を検討する実験で、ミオイノシトールの拮抗薬であるメチレンミオイノシトールを投与し、ラット内耳における形態的な変化を検討したが、腎臓で細胞死がおこる薬剤量では変化は認められなかった。このことから内耳が腎臓にくらべて他のオスモライトや細胞保護機構が発達しているのではないかと思われた。
新規のメカノセンサー様遺伝子を単離したことを昨年度報告したが、これが神経系特異的なアミロライド感受性ナトリウムチャンネルMDEG/BNC1であることが海外の論文により決定した。しかしその機能、生物学的意義は不明である。その遺伝子の点変異により、ナトリウムが細胞内に大量に流入し、細胞が膨化して死んでしまうことから、神経変性にかかわる遺伝子ではないかともいわれている。本年度MDEGに対する抗体による免疫染色を行った結果、脳内で浸透圧変化を感受するとされている視索上核、室傍核、下垂体後葉に陽性反応を認めた。一部下垂体前葉にも陽性細胞が認められるので、このチャンネルが何らかのストレス応答に関係しているのかもしれない。
内耳には以前より有毛細胞の機械的刺激の伝達にアミロライド感受性ナトリウムチャンネルが関係していることが推測されている。アミノグリコシド系の薬剤による難聴はこのチャンネルがブロックされるためではないかともいわれているが、遺伝子は単離されていない。本年度は免疫染色、in situハイブリダイゼーション法、RT-PCR法などを用いて内耳におけるこの遺伝子ファミリーを検出しているところである。付随的なデータではあるが、このナトリウムチャンネルが舌味蕾細胞にも発現しており、塩味の味覚との関係も検討している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Yuki Minami: "Rapid and transient up-regulation of Na^+/myo-inositol cotransporter transcription in the brain of acute hypernatremic rats" Molecular Brain Research. 40. 64-70 (1996)

  • [文献書誌] Yuki Minami: "Expression of Na^+/myo-inositol cotransporter mRNA in the inner ear of the rat" Molecular Brain Research. 35. 319-324 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi