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1997 年度 実績報告書

頭頸部癌に対する癌化学療法の開発に関する研究-固形癌腫瘍モデルによるシスプラチン耐性癌の克服-

研究課題

研究課題/領域番号 07671884
研究機関順天堂大学

研究代表者

甲能 直幸  順天堂大学, 医学部, 助教授 (20118946)

研究分担者 中澤 詠子  順天堂大学, 医学部, 助手 (60245751)
中村 昇太郎  順天堂大学, 医学部, 助手 (70245752)
キーワード頭頸部癌 / 癌化学療法 / 固形癌腫瘍モデル / 多細胞スフェロイド / シスプラチン耐性癌 / Paclitaxel / 臨床材料スフェロイド / 喉頭癌
研究概要

培養細胞株HEp-2およびKB細胞の、DDP耐性細胞を用いた実験系においてPaclitaxel(タキソ-ル)について、その効果を詳細に検討した。結果は用量および時間依存性に殺細胞効果の上昇が認められた。特に、24時間以上の投与では、HEp-2細胞において単層培養細胞、多細胞スフェロイドともに、0.1μg/mlの低濃度でも生存率10%未満の高い殺細胞効果を認めた。KB細胞では、HE-p2細胞に比べてpaclitaxelの効果がやや悪く、耐性株において約10%以上の高い殺細胞効果を得るのに、単層培養細胞、多細胞スフェロイドともに72時間の長い作用時間を要した。DDP耐性MTSでも親株MTSと同等にPaclitaxelに反応する事が確認された。すなわち殺細胞効果は、時間、濃度、両方に依存することが明確に解明された.DDP耐性癌に対する有効性も示唆された.頭頸部扁平上皮癌におけるシスプラチン耐性癌に対してpaclitaxelの抗腫瘍効果が期待される。
臨床材料よりのMTS作成は、症例数を重ね、これまでに10例施行した。扁平上皮癌以外では、悪性多形線腫、悪性リンパ腫が含まれている。この臨床材料とMTSとの組織型の比較を行い、MTSにしても原腫瘍の特長は良く保たれていることが確認された。臨床例より確実にMTSを作成する手法を、ほぼ確立したと考えている。今後は、この臨床MTSを用いて、薬剤感受性試験のみならず、癌遺伝子の発現形態、テロメア-に関する研究などを進めていきたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 楠 正恵: "頭頸部扁平上皮癌に対するシスプラチン、5フルオロウラシル療法-多細胞スフェロイドを用いた研究ー" 順天堂医学. 42. 207-216 (1996)

  • [文献書誌] 甲能直幸: "頭頸部扁平上皮癌に対する化学療法の意義" JOHNS. 13. 1286-1292 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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