1)ヒト網膜前膜:黄斑部網膜前膜3例3眼に対し網膜前膜除去術を行った。2例2眼は、後部硝子体剥離が生じていた例であり、他の1例1眼は後部硝子体剥離があるものの網膜前膜に硝子体牽引を有する例であった。膜の組織所見に差はなかった。 網膜前膜と硝子体との位置関係が網膜前膜の組織所見とどのような関わりにあるかを解析するためには、さらに多くの症例が必要である。 また、後部硝子体剥離のない網膜前膜眼の硝子体を経過観察したところ、これらの例の硝子体は網膜前膜が認められず後部硝子体剥離のない、いわゆる正常眼に比べ網膜からの剥離が生じやすいことが判明した。 2)成熟有色家兎5羽の片眼硝子体中に1.5%コンドロイチン硫酸塩100μLを注入し、網膜前膜を作製中である。また、他の成熟有色家兎5羽の片眼硝子体中に前房穿刺後空気を注入することにより、後部硝子体剥離を作製中である。サル眼に対しては家兎眼作製後に行う予定である。
|